一関・平泉

勝部氏3選 2期連続で無競争 一関市長選

2期連続の無投票で3選を果たし、陣営関係者から花束を受け取り笑顔を見せる勝部氏(中央)=24日午後6時23分、一関市大町の事務所

 任期満了に伴う一関市長選は24日告示され、無所属の現職勝部修氏(67)=同市田村町=の他に立候補の届け出がなく、午後5時の締め切りと同時に勝部氏の3選が確定した。市長選が2期連続で無競争となるのは2005年の合併後初めて。一方、同日告示の市議選(定数30)は定数を上回る32人が立候補し、7日間の選挙戦に入った。市議選の投票は10月1日で、即日開票される。【2面に関連】

 市長選の立候補届け出受け付けは午前8時30分から市役所本庁で行われた。勝部氏の陣営関係者は、届け出書類のチェックを受けた後、「選挙の七つ道具」と呼ばれる街頭演説用標旗や選挙運動員腕章などを受け取り、支持者らが待つ同市大町の事務所に向かった。

 勝部氏は8時50分から事務所前で第一声。亀卦川慧総括責任者や佐藤久耕選対本部長ら陣営関係者、支持者約30人を前に、次世代の大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の誘致実現と、新たな一般廃棄物処理施設建設をめぐる問題の早期解決を中心に3期目への意気込みを示した。

 このうち、新処理施設建設をめぐる問題について勝部氏は「賛成、反対双方の意見をとことん聞いて、最終的には民主的なルールに基づいて私が全責任を負って判断する。先延ばしはできない。3期目の早い時期に決着を図っていきたい」と訴えた。

 午後5時の届け出受け付け締め切りと同時に3度目の当選が決まった勝部氏は、遊説を終えて6時すぎに事務所に到着。陣営関係者、支持者と握手を交わしたほか、花束の贈呈などで喜びを分かち合った。

 勝部氏は「きょうは稲刈りをしていた地域が多かったが、手を止めて手を振ってくださる方々がたくさんいた。8年前もそうだったと思いながら歩いてきた。声援を送ってくれる皆さんの思いをしっかり受け止め、これからの4年間、課題の解決に向けて全力で走っていきたい」と決意を述べた。

 当選証書の交付は10月3日に市役所本庁で行われる。

勝部氏の略歴と公約

 勝部 修氏(かつべ・おさむ)亜細亜大法学部卒。1974年県庁入り。企業立地推進課長、総合雇用対策局長、総合政策室長、企画理事兼県南広域振興局長などを歴任。2009年10月の一関市長選で初当選、13年9月の同市長選で無投票再選を果たした。同市田村町3の50。同市東山町出身。67歳。

 【公約】

 「持続可能なまちづくりに向けた 堅固な第一歩の四年間」にします。

 20年先・50年先、もっと先を見通して一関を明るい未来へつなげていきます。

・ILCの拠点都市としての都市機能の形成

・エネルギー循環型施設の整備

・高齢化社会に対応した社会資本の整備

・子育て支援、若者の地元定着支援

・地域文化の伝承とスポーツの振興

批判にも対応を 4年間の責任重く

解説

 2005年9月の市町村合併後4度目となった一関市長選は、現職勝部修氏(67)が告示当日で無投票3選を決めた。前回(13年)に続き、無競争での決着。支持者からは「現市政の継続に期待する市民が多かった結果だ」と評価する声があるものの、市内の全有権者がまちのトップリーダーを選択する機会が失われたことになる。それ故に市民から託された4年間の責任は非常に重く、期待の声に応えるだけでなく、批判の声にも同等に耳を傾け、対応していく姿勢が一層必要だろう。

 市議会内や関係者の間では当初から「3選出馬は既定路線」との見方が強かったが、本人の出馬表明は任期満了まで3カ月を切った7月。対立候補擁立の動きが表面化しなかったこともあり、前回と同様に総決起集会や事務所開きなどもなく、選挙戦特有の緊張感は全く感じられなかった。

 2期連続での無投票という結果について勝部氏は「市民にとって選択肢がなかったということは、自分の気持ちの中で非常に微妙なものがある。素直に喜べない」と複雑な心境を語ると同時に「その分、真摯(しんし)に声なき声をしっかりと受け止めて、施策に反映していけるように可能な限り努力をしなければならない」と気を引き締める。

 3期目の4年間は事実上きょうがスタート。人口減少や高齢化、新たな一般廃棄物処理施設建設問題などへの対応は待ったなしだ。最重点公約に掲げるILCの誘致実現と同様に課題解決に取り組んでほしい。

(報道部・佐藤浩)

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