花巻

賢治先生の精神継承 花巻農高で「偲ぶ会」

花巻農高の「賢治先生を偲ぶ会」で力強い演舞を披露する鹿踊部

 県立花巻農業高校(軍司悟校長、生徒350人)の第52回「賢治先生を偲(しの)ぶ会」は29日、花巻市葛の同校で開かれ、生徒が宮沢賢治の残した作品や歌に思いをはせた。

 精神歌の斉唱に続き、生徒会長の佐藤彩結さん(3年)が「岩手に生まれ、花巻農業高校に学ぶことができる幸せをかみしめながら、素晴らしい歴史と伝統、賢治先生が残した精神をこれからも継承し、発展させていく」と「賢治先生にささげる言葉」を述べた。軍司校長は「賢治先生の精神に思いを寄せ、これを誇りとし、これからも受け継いでいくことを皆さんと共に誓いたい」とあいさつした。

 発表では、校内読書感想文コンクールの1学年対象の宮沢賢治部門で最優秀賞に輝いた佐藤純江さんが、「グスコーブドリの伝記」を読んで書き上げた作品を奉読。音楽を選択する1年生は「星めぐりの歌」や「牧歌」「青い槍の葉」など賢治ゆかりの曲を合唱した。

 鹿踊(ししおどり)部は一番庭にユーモアあふれる案山子(かかし)を取り入れた演目を披露。映画「セロ弾きのゴーシュ」の上映、賢治先生の家でお茶会も行われた。

 賢治は1921(大正10)年12月、同校の前身である稗貫農学校に教諭として赴任し、4年4カ月にわたり農業や英語を指導した。偲ぶ会は賢治の功績と精神に理解を深めようと、命日(9月21日)の時期に合わせて毎年開かれている。

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