一関・平泉

小型家電から金“発掘” 親子リサイクル体験 資源活用も理解【一関】

ゲーム機を分解し、内部の基板を取り出す作業に取り組む親子

 経済産業省東北経済産業局主催の小型家電リサイクル啓発事業「親子リサイクル体験教室」は7日、一関市萩荘の一関工業高等専門学校で開かれた。市内外から参加した小学生と保護者約40人が、小型家電回収の仕組みと意義のほか、不用となった小型家電から貴金属を取り出す工程などを学んだ。2020年の東京五輪・パラリンピックに向けたメダル材料に回収金属を活用するプロジェクトも紹介された。

 体験教室は、小型家電に含まれる電子基板から金を回収する工程を知ることで、子供たちにごみの減量やリサイクルへの意識を高めてもらおうと一関高専と市が共催。小型家電再資源化事業に取り組む同市千厩町のニッコー・ファインメックが協力して開催された。

 同日は小学4~6年生と児童の保護者20組が参加。実際にゲーム機を分解し、基板に使われている金を観察したほか、基板から金を取り出す実験の映像を視聴した。

 ニッコー・ファインメックの熊谷裕徳取締役常務(小型家電・電子機器リサイクル推進室長)は、携帯電話1000キロから約200グラムの金が取り出せると説明し、貴重な資源であることを強調。「一般の不燃ごみに出すのではなく、小型家電回収に出してほしい」と参加者に呼び掛けた。

 市内に住む上野匠生君(9)は、父親の力さん(38)と一緒に参加。匠生君は「ゲーム機の中を初めて見たので、びっくりした。分解作業も初めてで楽しかった」と話していた。

 東京五輪・パラリンピックに向けては、産業廃棄物処理の認定事業所がある一関、青森県八戸、秋田県大館の3市が連携して要望したことをきっかけに、日本の組織委員会が「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」として不用になった小型家電から取り出した金属をメダル材料に活用する取り組みを推進している。

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