一関・平泉

気勢上げ、いざ出陣 東山 山本総大将で唐梅館絵巻【一関】

総大将を務めた山本さん(中央)と共に気勢を上げる出演者たち

 一関市東山町の第17回唐梅館絵巻(実行委主催)は8日、同町長坂の唐梅館総合公園と長坂商店街で開かれた。総大将役を務めた俳優、ファッションモデルの山本涼介さん(22)をはじめ、よろいやつぼ装束を身に着けた地域住民ら総勢333人が出演。葛西氏重臣である千葉一族の本拠地・唐梅館(長坂城)に集結する諸将の行列と軍議を勇壮に再現し、見物客を魅了した。

 同絵巻は1590(天正18)年、諸将が唐梅館に集結し豊臣秀吉からの小田原参陣要請に従うか否かの軍議が行われた様子を再現するイベント。旧東山町時代の2001年から開催している。

 同日は同商店街を会場に、町内4施設の園児ら約100人による「ちびっこよさこい」で開幕。総祝い千人踊り、大勝餅まき、山車運行に続き、のろしの合図で軍議参上行列が商店街を練り歩いた。

 行列には地元の児童から大人までが若武者やよろい武者に扮(ふん)し、太鼓と「ヨーイ、ヨーイ」の掛け声に合わせて歩を進めた。鈴木一生君(東山小学校6年)は「装束の着付けは思ったよりもきついけれど、堂々と胸を張って行進できた」と話していた。

 総大将役の山本さんには沿道から「こっち見て」「格好いい」などと声が掛けられ、山本さんは馬上から笑顔で手を振り応じていた。

 同公園で行われた軍議再現では、駆け付けた武将役の人々が、東山の魅力をアピールしながら総大将に参陣のあいさつを行った。軍議の結果秀吉への抵抗と話が決まると、山本さんが力強く口上を述べ「いざ、出陣である」と全員で気勢を上げた。

 軍議後の出陣祝賀の舞には、祝い餅つき振舞(ふるまい)隊が出演。自らきねで餅をついた山本さんは「また東山に戻ってこれるよう日々頑張っていきます」と語っていた。

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