花巻

探知犬実演、薬物ノー 花巻東高 乱用防止セミナー

花巻東高生の前で実演する麻薬探知犬

 花巻東高校(小田島順造校長、生徒664人)の薬物乱用防止セミナーは11日、花巻市松園町の同校で開かれた。函館税関大船渡税関支署の小林基泰支署長(44)が講演したほか、違法薬物の国内流入を防ぐ麻薬探知犬の実演も実施。生徒たちは体と心をむしばむドラッグの怖さを学び、薬物の誘惑に負けないよう意識を新たにした。

 若者を狙う危険ドラッグなどから身を守るため、講師を招いて啓発を図っているセミナー。毎年開かれており、同日は全校生徒が受講した。

 講義で小林支署長は、薬物の影響でぼろぼろになった乱用者の容貌や摂取による弊害、知らぬ間に観光客らを密輸に巻き込む国外犯の手口などを紹介。写真やイラストを交えて「薬物に一度手を出すと戻ることができない。絶対に手を出さないように」と力説した。

 終了後は、国外からの流入を水際で防ぐ麻薬探知犬(ラブラドールレトリバー・3歳)が登場。壇上に並んだ生徒5人のうち1人だけが持つ「薬物の臭いがするバッグ」を見事にかぎ当て、会場から感心する声が上がっていた。

 違法ドラッグの恐ろしさや摘発の精度を目の当たりにした生徒たちは、自分たちを取り巻く状況を再認識できた様子。生徒会長で2年の中田祥文さん(16)は「自分が(薬物を)使わなければ大丈夫だと思っていたが、間接的に密輸にかかわってしまうケースがあることが分かり勉強になった」などと話し、薬物犯罪の脅威を改めて実感していた。

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