花巻

地域に伝わる歴史学ぶ 「天保8年稗貫和賀百姓一揆180周年記念事業」【花巻】

天保8年百姓一揆180周年記念事業のPRポスターを手に来場を呼び掛ける伊藤部長

 花巻市の笹間地区コミュニティ会議(鈴木利忠会長)などが主催する「天保8年稗貫和賀百姓一揆180周年記念事業」は15日、同市北笹間のJAいわて花巻笹間支店で開かれる。郷土芸能発表や講演を通じ、江戸後期に起きた飢饉(ききん)のため仙台藩に越境して窮状を訴えた百姓一揆の歴史を学ぶ。

 同百姓一揆は、1837(天保7)年に大迫・東和の数多くの農民が盛岡藩に強訴したが、藩の対応に不信感を持った6000人余りの農民が翌38年に仙台藩に越境して直訴した。同事業は、自らの命を投げ打って天保8年の一揆を主導した笹間地域の忠右衛門、太田地域の与右衛門らを顕彰し、地元の歴史を後世に伝えていくために開催する。

 当日は開会行事と記念行事の2部構成。第1部は、同事業実行委員会長を兼ねる鈴木利忠会長のあいさつ、経過報告、来賓祝辞、一揆指導者の子孫の紹介も行われる。

 第2部は、同市出身の講談師・地伏亭金目さんが講談「天保8年越境一揆」、笹間婦人会が郷土芸能「笹間さんさ踊り」をそれぞれ披露する。記念講演は、秋田県仙北市の民衆文化史研究家の茶谷十六さんが「百姓一揆のこころ~天保8年稗貫和賀越境一揆の意味」と題して講演する。

 同事業を企画した笹間地区コミュニティ会議の伊藤晴二教育振興部長は「講演などで地域に伝わる歴史を知ってほしい。若い人にも参加してもらい、後世に歴史を伝えていきたい」と来場を呼び掛けている。

 時間は午後1時30分から4時30分まで。入場無料。問い合わせは笹間振興センター=0198(29)2111=へ。

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