電子機器組み立て 三浦君が2級取得 水沢工業高 努力結実【奥州】
奥州市の県立水沢工業高校(南舘秀昭校長、生徒416人)の生徒たちの国家資格取得が目覚ましい。三浦隼人君(機械科3年)は、技能検定試験の電子機器組み立てとシーケンス制御の2級で合格し、二つの職種を高校生が取得するのは県内初。第2種電気工事士には、同科と設備システム科の3年生72人が初めて全員合格した。
技能検定は、働く上で必要とされる技能の習得レベルを評価する資格で、合格すると技能士を名乗ることができる。
三浦君は昨年シーケンス制御2級を取得。高校に入り20以上の「合格」を積み重ねるほど挑戦心が旺盛で、今年は電子機器組み立て2級へのチャレンジを決めた。試験に向けて学校や家で毎日のように練習に没頭。夏に筆記と実技試験を受け、9月下旬に合格の吉報が届いた。
電子機器組み立てに臨む上で「ものづくりはあまり得意ではないし練習でも難しかったので不安だったが、当日のコンディションが良かった」と三浦君。電力会社への就職が内定しており「高校で取った資格や学んだ知識を役立てたい」と意気込んでいる。
一方、第2種電気工事士は、一般住宅などの電気設備作業に従事できる資格。同校では両科での取得に力を入れており、これまでは3年時までの合格率が100%ではなかったが、6月の試験で全員合格を成し遂げた。
指導に当たった佐藤照電気科長は「1人で2級を二つ取るのは大変なことだし、電子機器組み立ては非常にシビアな職種なのでよく頑張った」と三浦君を評価。滝田勝設備システム科長は「朝早くから練習している姿を見ている。自ら目標を見つけて取り組む姿勢が良い」と資格取得に積極的な校風を誇った。
