一関・平泉

高知・伊達兵部の墓 龍馬会が環境整備 初代一関藩主に敬意

伊達兵部宗勝の墓周辺の環境整備に取り組む龍馬会の会員ら

 江戸時代に一関藩を興した藩主伊達兵部宗勝(1621~79年)の事績を後世に伝えるため、一関市の巖手一関龍馬会(佐藤馨会長)は、高知市の五台山公園にある墓の環境整備に取り組んだ。以前もごみ拾いなどを行った経緯はあるが、枝葉の刈り払いなどを含めて本格的に実施し、初代藩主への思いをはせた。

 伊達宗勝は仙台藩から3万石の分知を受けて1660年に一関藩を立藩。その後、伊達家のお家騒動の寛文事件(伊達騒動)で責任を問われる形で、土佐藩に預けとなり余生を送った。五台山にある墓は1967年に同市の史跡に指定された。幕末の志士・坂本龍馬を顕彰する同会が活動の中で墓の存在を知り、会員らが龍馬ファンの集まる全国大会などで同市を訪問した際に清掃などに取り組んできた。

 「伊達兵部の墓」として観光地にもなっているが、周囲を囲む木々の枝も伸びて薄暗い状況となっていたため、今回は高知市で開かれた「全国龍馬ファンの集い」に合わせて環境整備に取り組むこととした。

 活動は15日に行われ、会員ら7人が参加。枝打ちのほか、墓をきれいに磨いた。さらに、一関市の釣山公園に植えられているミヤマシキミから枝分けした木を墓の近くに植樹した。

 同会では今後も、高知市で隔年開催される集いに合わせて環境整備を行っていく方針で、佐藤会長は「まちづくりは歴史を顕彰することから始まり、初代藩主を大切にすることが次の世代にもつながっていく」と語っている。

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