古都に響け我らの歌 3度目の国民文化祭出演 一関市民合唱団 本番に向け練習
一関市民合唱団(菅原春男団長)は、5日に奈良市で開かれる第32回国民文化祭・なら2017「合唱の祭典イン奈良」に出演する。同団にとって3度目の国民文化祭で、全国に合唱のまち・一関を広めようとハーモニーに磨きを掛けている。
同団は1964年創立で、半世紀にわたり定期演奏会開催や全日本合唱コンクール出場をはじめ、各種コンサートの出演により合唱のまちを牽引(けんいん)し続けている。国民文化祭には、1990年の愛媛、2005年の福井に出演している。
国民文化祭に出演するのは市内外の24人。黒川俊之さんが指揮、黒川祥子さんがピアノを担当し、「Let My Love Be Heard」(ジェイク・ランスタッド作曲)、組曲「小倉百人一首より『歌垣』」(千原英喜作曲)から「めぐりあひて」、組曲「混声合唱とピアノのための組曲『みやこわすれ』」から「みやこわすれ」(同)の3曲を演奏する。
「Let…」は今年度の全日本合唱コンクールに挑んだ今年最も練習した楽曲。千原作品2曲は「古都奈良で演奏するのにふさわしい曲を選んだ」と黒川俊之さんは話す。
10月28日夜、一関市大町のなのはなプラザでの練習では、3曲のハーモニーやリズム、歌い方を確認。豊かな旋律の中に百人一首の短歌を浮かばせる「めぐりあひて」で、黒川さんは「西行の『なげけとて…』は激しく」「発音は能のようにW音、N音を意識して」などと指導。団員は指導に応えて発声や発音を調整して、本番に向けた仕上げを進めた。
菅原団長は「団として全国の舞台はコンクールなどを含めてちょうど10回目。国民文化祭は『文化の国体』。一関の代表、岩手の代表として合唱のまちをアピールしたい」と意気込んでいる。
同団は4日に出発する予定。