向上一路まっしぐら 北上中 創基70周年記念式典 伝統継承と発展誓う
北上市立北上中学校の創基70周年記念式典は3日、同市黒沢尻の同校で開かれた。全校生徒をはじめ出席者全員で黒沢尻中から始まった校史を振り返り、一層の発展と伝統の継承を誓った。
生徒と教職員のほか、歴代教職員を含む来賓や保護者、地域住民ら700人以上が出席した。
下川原宏明校長は「保護者、地域と一体となり、教育研究から生徒の運動・文化面の活躍まで輝かしい成果を残してきた。生徒は歴史に思いをはせて学ぶことに自信と誇りを持ち、将来は地域の発展を支えてほしい」と式辞。
菅原浩一記念事業実行委員長が「在校生には歴史、文化を継承して勉強や地域貢献に励み、100周年には地域や会社で中心的役割を担うことを期待する。出席の卒業生にはさらに絆を強固に、これからもお力添えをお願いする」とあいさつした。
前期生徒会長の渡邊圭継君(3年)は「70年で先輩方にさまざまなドラマがあったと思うと、学校に身を置き学ぶことに幸せと責任を感じる。校是の『向上一路』の精神にならって一人ひとりが向上心を持ち、北中をさらに発展させていこう」と述べ、全校生徒562人で「大地讃頌」と校歌を合唱した。
同日は髙橋敏彦市長が「君たちは『まち』の聖火ランナー」と題して記念講演したほか、記念祝賀会も開かれた。
記念事業では、環境整備でグランドピアノと校庭用の放送設備を同校に寄贈。2018年1月には記念誌を発行する。
北上中は黒沢尻町時代の1947年、学制改革で黒沢尻中として創立。町村合併後、58年に黒岩、門岡両中と統合して北上中となり、現在の校舎を順次竣工した。生徒数の急増に伴って84年に上野中が新設され、学区を分離。95年には東陵中の開校に伴い、学区を北上川西岸地域に縮小した。これまで2万3000人以上の卒業生を輩出している。