北上・西和賀

新聞から話題広げ 読んで今を語る会 月1集まり200回【北上】

200回の節目を迎えた「新聞を読んで今を語る会」。記事の感想を語り合い、自由に意見交換している=8日、北上市大通り

 北上市内で毎月活動している「新聞を読んで今を語る会(まうすりぃ)」は、8日の会合で通算200回の節目を迎えた。各新聞で取り上げられた記事を題材に、社会問題や身近な地域の話題で気さくにトーク。和やかに感想を語り合い、交流を深めている。

 同会は北上市の元教員やPTA関係者らによる地域のNIE(教育に新聞を)実践団体「ぴぴっと(PPT)研究会」(小笠原味佐枝会長)が主宰し、2001年4月に初めて開催。以後、16年にわたり月1回欠かさず集まってきた。

 会員制ではなく参加自由。参加者は読んだ新聞の中から心に残った記事について発表し、意見を交わしている。

 8日、同市大通りのおでんせプラザぐろーぶでの200回目の会合には北上市、一関市、盛岡市、岩手町などから10人が参加。各紙の地域ニュースやコラムなどを話題に「孫が新聞に掲載されたら、新聞を読む習慣がついた」「新聞にはいろいろな分野のことが順序立てて、きめ細かく書かれている」「千厩のイベントは新聞で取り上げられ、盛り上がってきた」などの感想が語られた。

 一方で「新聞によって癖があり、注意して読まないと」「一つの情報のみをうのみにしてはいけない」「殺人や逮捕などの記事ばかり載っている」との「苦言」もあった。

 子供たちへの新聞記事を使った読み聞かせの事例も紹介され「子供たちにも触って遊んでもらい、新聞に親しませることも必要だ」との意見も。NIE活動推進に向け「そもそも新聞をとっていない教員が多い」と現状が指摘され、「学校での動機付けが大事だ」といった声が出るなど、活発に意見交換した。

 発足当初から参加している濱智子さん(78)=北上市中野町=は「新聞によって写真の撮り方、見出しの取り方も違い、比較して読むと楽しい。同じニュースでも人によって受け止め方が全然違い、おしゃべりしながら思いを広げられる」と充実した表情で語る。

 200回を迎え、小笠原会長(78)は「参加者が少ない時期もあったが、新聞好きな皆さんのおかげで続けることができた。難しく考えすぎず、今後も知的好奇心をくすぐるような活動を1年でも長く続けていきたい」と話している。

 会合は、毎月第2水曜日午前10時から市文化交流センターさくらホールで開催。問い合わせは小笠原会長=0197(64)0758=へ。

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