サル、各地に出没 一関地域 餌付けはやめて
一関市一関地域で10月末から今月にかけ、ニホンザルを目撃したとの情報が市に複数寄せられている。いずれも山林に近い民家が点在する地域で3~4匹の群れで出没した。通学路付近で目撃されたケースもあったが、人への被害は確認されていない。サルは野生とみられ、市農地林務課は「居着くことがないよう、見掛けても餌をあげないでほしい」と呼び掛けている。
同課によると、最初の目撃情報は10月30日午後2時半ごろ、同市厳美町の市博物館から約700メートル北側の民家近く。今月に入り、2日午後2時50分ごろに厳美町字下真坂地内の国道342号付近、4日は赤荻字中条地内の東北道高架下近く、6日午前8時半ごろに萩荘字要害山田地内の尾花が森キャンプ場付近でサルの姿が確認された。
4件ともサルは複数で行動し、電線上を歩いたり、竹に登ったりする様子もみられた。厳美町では柿の木が被害に遭ったという。
2005年9月の市町村合併以降、短期間で複数のサルが目撃されたとの情報は初めて。同課は今月6日に市教委を通じて一関地域の小中学校と市立幼稚園に情報提供した。赤荻小は7日に学級担任を通じて全校児童に注意を促したほか、保護者にメールで情報を伝えた。
同課は、サルへの注意として▽近寄らない▽目を合わせない▽大声を出さない▽餌を与えない▽戸締まりを徹底して家屋への侵入を防ぐ―を挙げる。小山敏典林務係長は「餌付けすると、その場所に居着く可能性があるので絶対に餌をあげないでほしい。今後はサルの目撃情報をデータとして蓄積するとともに注意を喚起する」としている。
サルの目撃情報に関する問い合わせ先は市農地林務課=0191(21)8195=。