「二刀流で世界一に」 大谷投手・大リーグへ 高まる県民の期待【岩手】
本県初のメジャーリーガー誕生が大きく近づいた。奥州市出身でプロ野球日本ハムの大谷翔平投手(23)が、11日にポスティングシステムを利用して米大リーグへの移籍を表明したことを受け、出身地の岩手も大きく沸いている。日本球界で規格外の活躍を続け、高校時代から夢見た新たなステージへと歩み始めた大谷投手への県民の期待も高まる一方だ。
花巻東高の同級生で硬式野球部の主将を務めたトヨタ自動車東日本所属の大澤永貴さん(23)=金ケ崎町=は「プロになっても常に一番を目指し、どんな時もひたむきに野球に取り組む姿勢は、プロになっても変わっていない」と元チームメートをたたえながら「高校生の時からの目標にしていたメジャーへの挑戦なので応援したい。誰にでもできることではないので、二刀流を続けて投手と打者の両方で世界一の選手になってもらいたい」とエールを送る。
中学時代に所属していた一関市の一関リトルシニアの千葉博美監督(55)は「チームに所属していたことを誇らしく思う。しんがあり、気持ちも強い選手なので自分を信じて進んでほしい」と教え子のさらなる飛躍に思いをはせる。
投手と打者の二刀流の継続は、一般ファンからも望む声が多い。軟式野球部に所属する北上市の志村優綺君(専大北上高1年)は「日本最速投手でプロでは4番も打っているので、二刀流で世界一になってほしい」、花巻市の菅原武則さん(69)も「地元の花巻東高出身なのでずっと応援している。メジャーでも二刀流を見てみたい」と投打の活躍を心待ちにする。
野球に励む子供たちからも期待の声が上がった。野球部を引退した一関市の髙橋翔湧君(花泉中3年)は「大リーグの最速記録を超える実力を持っていると思う」と大舞台での活躍を思い描き、地元である奥州市の姉体スポ少主将の佐々木志眞君(姉体小6年)も「この地域出身の大先輩なので、世界でも有名になってくれればうれしい」と笑顔を見せた。