一関・平泉

今年産リンゴ5トン ギュッと 平泉ワイナリー シードル初仕込

シードルの仕込みが始まった平泉ワイナリー。地場産リンゴを機械でつぶし搾汁する

 平泉町内のワイナリーで5日、2017年産の地場産リンゴを使ったシードル(発泡酒)の仕込み作業が始まった。収穫されたばかりのリンゴを機械でつぶして果汁を搾る工程で、工房内にはリンゴの爽やかな甘い香りが漂っている。

 仕込みが始まったのは、同町長島の農事組合法人アグリ平泉(佐々木正代表理事)の果実酒工房「平泉ワイナリー」。今年4月に町内産と県南産の「ふじ」のみを使ったシードルを初めてリリースした。

 17年産は約5トンの地場産のふじを使用し、大瓶(750ミリリットル入り)で4000本余りを生産する計画。初仕込となった同日は、一関市から集めたリンゴを使い、早朝から作業が行われた。

 洗浄したリンゴを選別し、軸を取り除いてえりすぐった実を機械でつぶして搾汁。発酵用のタンクに入れ、保温しながら10日から2週間ほど発酵させ、瓶詰めして二次発酵時に発生する炭酸をそのまま果汁に溶け込ませて完成させる。醸造を担当する関根康之さんは「今年も良いリンゴが手に入った。さらに良いものを造り地元に愛されるシードルにしたい」と語る。

 初めてリリースしたシードルは町産ふじを使用した「束稲山麓ワイン」と県南産ふじを使用した「平泉りんごワイン」の2種類で、9月には完売した。17年産は前年産の5倍に当たる約3000リットルの生産量を計画している。

 早ければ18年1月中旬から道の駅平泉で販売、酒類取扱店を通じて近隣の飲食店などで提供。佐々木代表理事は「(17年産は)通年で提供したい。多くの人に味わってもらい、意見を頂きながらファンをつくっていきたい」と話している。

 

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