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三陸の岩題材に約20点 畠山さん(陸前高田)、千葉で作品展 若者との交流通じ再評価

三陸の岩を題材にした絵の前で握手する畠山孝一さん(右)と森の美術館館長の森忠行さん=9月24日、陸前高田市

 三陸の岩をテーマにダイナミックかつ繊細な筆致で描く油彩画家、畠山孝一さん(84)=陸前高田市広田町=の作品展が千葉県流山市の「森の美術館」で来年1月10日から5月6日まで開かれる。東日本大震災後、広田町の復興を支援する大学生らと畠山さんの交流が注目され、森忠行館長が「復興の一助になれば」と開催を決めた。

 畠山さんは30代で交通事故に遭い、漁師から画家に。精力的に活動を続け、東京やパリの展覧会にも出品した。震災後はふさぎ込むことが多くなったが、作品に魅せられたNPO法人「SET」の大学生らから「もっと多くの人に見てもらいましょう」と提案され、自宅を「三陸館」と命名して週1回作品を展示するとともに制作を再開した。

 作品展では花巻市の萬鉄五郎記念美術館所蔵の代表作「三陸愁想」などの大作を中心に約20点を展示予定で、「思ってもいなかったこと。ありがたい」と畠山さん。森忠行館長は「ぜひ躍動感あふれる作品を見てほしい」。SET共同代表の三井俊介さんも「町の復興を通じて日本を元気にしたい」と語った。【時事】

▲畠山孝一さんの「三陸愁想」(1981年、縦2メートル、横6.7メートル、萬鉄五郎記念美術館提供)

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