一関・平泉

東京五輪で農業を強く 一関 GAP取得かさい農産 鈴木担当相が視察

葛西会長(右)からGAPの取り組みに関する説明を受ける鈴木五輪相(右から3人目)

 2020年の東京五輪・パラリンピックの農産物調達基準に農業生産工程管理手法「GAP」の取得が要件とされることに伴い、鈴木俊一五輪担当相は15日、GAPの国際版、日本版を取得している一関市川崎町のかさい農産を視察した。

 東京五輪・パラリンピックの食材に関しては、安全確保の観点からGAP取得が要件とされている。同社は07年に県内で初めて国際版、日本版のGAPを取得。GAPの取り組みを従業員教育や経営改善に役立てていることなどが評価され、13年度には日本GAP協会のGAP普及大賞を受賞しており、五輪に向けては野菜供給を検討している。

 鈴木五輪相は、葛西信昭代表取締役会長の説明を受けながらリーフレタスの梱包(こんぽう)作業を視察。葛西会長は作業マニュアルや安全管理について「おいしい、安全なものを作るという意識での作業を通じて、従業員の成長を感じることに幸せを感じる。五輪の調達基準の中でGAPが盛り込まれていることは、これがいい農業だという手本を示しており、もっと大々的に広めてもらいたい」と述べた。

 今秋デビューした最高級の県産フラッグシップ米「金色(こんじき)の風」の試食もあり、JAいわて平泉栽培研究会の小野正一会長が金色の風についてもGAPを取得して五輪での食材提供を目指す考えを示した。

 鈴木五輪相は「GAPを取得することは、岩手の農業を強くすることに他ならない。五輪を契機に1次産業の生産性を向上させて競争力を付ける機会にしてほしい」と語った。

 他に同日は遠野市の遠野中学校も視察した。

地域の記事をもっと読む

一関・平泉
2024年5月18日付
一関・平泉
2024年5月18日付
一関・平泉
2024年5月18日付
一関・平泉
2024年5月18日付