北上・西和賀

ラグビーW杯2019 地域交流計画を申請 北上市 相手はNZ、フィジー

 北上市は19日、2019年ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の地域交流計画を大会組織委員会に申請したと発表した。市によると、同計画申請は県内初とみられる。相手国は前回大会優勝のニュージーランド(NZ)と、釜石会場で唯一試合が決まっているフィジー。市は公認キャンプ地誘致につなげ、W杯の機運を盛り上げたい考えだ。

 交流計画は、20年の東京五輪のホストタウンに類似したもの。開催都市か公認キャンプ地に応募した自治体の住民と参加国選手団、関係者との交流で、市は今月8日付で申請した。審査結果の時期は未定だが、認められれば国から一定の財政支援措置がある。

 NZとは今年5月、同国代表チーム元主将のリッチー・マコウさんを招いたキッズラグビークリニックを開催した縁がある。市も大使館と築いたつながりを生かしたい考えだ。

 フィジーに関しては、現在市にキャンプ誘致アドバイザーとして勤務する非常勤職員が、以前日本ラグビー協会の一員として、フィジー代表チームが7人制世界大会で来日した時にチームアテンドを担当。コーチング指導で同国にホームステイし、トップリーグのチームにスタッフとして在籍した際にも同国選手と一緒で親交が深いという。

 相手国は複数の自治体と重複する可能性が高いが、キャンプ地とならない国とも交流できる。フィジーは公認キャンプの交流事業として組み込むが、NZは釜石での試合はないため、キャンプ地になるかは別にして住民との交流事業を進める計画だ。

 釜石会場で試合するフィジー以外のチームは米国、アフリカの予選、敗者復活予選を経て、決定までに18年いっぱいかかる見通し。公認キャンプ地は組織委の一元管理で、自治体は事前交渉できない。フィジー以外でもキャンプ地のオファーがあった場合は、計画変更も柔軟に対応していく。

 計画では、大会前は▽相手国との文化交流▽機運醸成イベント▽スポーツを通じた被災地児童への支援-などを実施。大会中はウェルカムセレモニーのほか、国旗で街中を飾り、パブリック・ビューイングでの相手国応援イベント、練習公開などを計画している。大会後も相手国との文化交流やツーリズム体験交流などでつながりを持ち続ける。

 市は東京五輪のキャンプ地も誘致したい考えだが、「当面、W杯の一点突破で動いている。東京五輪では7人制ラグビーがあり、もしW杯で公認キャンプが実現すれば同じ国が対象国となり得る。ラグビーを突破口とし東京五輪のキャンプ地誘致につなげたい」(高橋剛スポーツ推進課長)という。髙橋敏彦市長は「いろんな機会を捉え、W杯をみんなで応援していく機運に持っていきたい」と話した。

地域の記事をもっと読む

北上・西和賀
2025年5月2日付
北上・西和賀
2025年5月2日付
北上・西和賀
2025年5月2日付
北上・西和賀
2025年5月2日付