奥州・金ケ崎

リンドウ収益向上 検討 農業大学校卒研発表会 渡辺さんが最優秀【奥州】

研究成果を発表する最優秀賞の渡辺さん

 県立農業大学校(高橋則光校長)の卒業研究成果全体発表会は20日、金ケ崎町六原の同校で開かれた。各経営科から選出された12課題の発表があり、審査の結果、「リンドウの全茎収穫による単収・収益向上の効果検討」をテーマとした農産園芸学科花き経営科2年渡辺千穂さんが最優秀賞に選ばれた。

 学習効果の向上と課題解決能力を高めるため、学生自らが計画して調査するプロジェクト学習の一環。2年生49人のうち経営科ごとの発表会を経て選ばれた12人が出場し、各10分の持ち時間で発表した。

 学生と家族、研修受け入れ農家など約100人が集まった中、発表者は課題の設定理由から実施方法、結果、考察までデータを図表で示しながら説明し、審査員の質問に答えた。中央農業改良普及センターの下村功所長ら6人が審査した。

 渡辺さんは、本県が全国一のリンドウ産地ながら収量が低い現状を踏まえて課題を設定。草丈が大幅に伸びる県育成新品種の特性を生かし、翌年向けの養成茎を残さずに全茎を収穫する方法と慣行法を比較。全茎収穫の単収が慣行法より43%、収益が50%増加する一方、品質や株養成への影響に大差はなく「全茎収穫が単収向上に有効」との結論を導き出した。

 優秀賞には、花き経営科谷藤真緒さんの「リンドウにおける需要期出荷のための品質保持剤の検討」、野菜経営科の中里直人さんの「ネギの発酵豚糞利用による化学肥料代替枝術の検討」が選ばれた。

 最優秀賞、優秀賞の3人は、2018年1月17、18日に北海道帯広市で開かれる東日本発表会に出場する。

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