一関・平泉

冬の挑戦㊥ 一関学院 全国高校バスケ選手権・女子 走りに自信 攻守とも安定

ウインターカップに向けて調整を重ねる一関学院。集中して練習メニューをこなす

 県新人戦、県高総体、第70回全国高校バスケットボール選手権大会(23日開幕、東京体育館、ウインターカップ)県予選大会の3冠を達成した一関学院女子バスケットボール部。ウインターカップ初戦は龍谷富山(富山)と顔を合わせ、順調に勝ち上がれば3回戦でインターハイ王者岐阜女子(岐阜)とぶつかる。自分たちを“日本一へのチャレンジャー”と称するチームは、一戦必勝を胸に9度目の冬の戦いに挑む。

 県予選大会では1回戦から決勝までの失点を60点以下に抑え、さらに全試合で90得点以上を挙げる圧倒ぶりを見せた。決勝もライバルの盛岡白百合をダブルスコアで退け、盤石な戦いぶりを見せて頂点へ危なげなく駆け上がった。

 ディフェンスを向上しようと、夏から積み重ねてきた足腰強化が結果につながっている。8月に埼玉県のクリニックにチームで参加してから取り入れている「ウォームアップドリル」。30~40分間に各種ダッシュメニューを繰り返し、体力を限界まで追い込んでから実戦形式の練習を始める。動きが落ちる終盤戦を想定しており、最後まで走り負けない下半身をつくり上げた。

 山田繁監督は9月の遠征試合から選手たちの走りに成長を実感する。スタミナだけでなく「余裕ができたことで、試合中の感情コントロールもできるようになった」と確かな手応えをつかんだ。

 学院伝統の「走るバスケ」に磨きが掛かり、さらに今チームはセネガルからの留学生で身長190センチのニアン・ンディ・クンバ選手を筆頭に、178センチの大畠澄選手、175センチの古久保優希菜選手(いずれも3年)と高さのある選手がそろう。

 ゴール下で存在感を示すのがニアン選手。県予選大会決勝ではスピードのある金野天音選手(3年)から受けたパスをゴールに次々と沈め、チーム最多の22得点を挙げた。3度目のウインターカップに向け「高さを生かし、リバウンドとゴール下では絶対に負けたくない」と意気込む。

 チームは18日から神奈川県に遠征し、大学生との練習試合で最終調整を行った後、21日に東京入りする。指揮官は「試合は流れ。どんなに良くても、いつ変わるか分からない」としながらも、「(相手に傾いた)流れを引き戻す力はある。勝ち上がって岐阜女子と戦いたい」と自信をのぞかせる。

 チームを引っ張る菅原成美主将(3年)は「足が強くなってから、守りも攻撃も安定している。全国でもやることは変わらない。自分たちの良さを出したい」と気迫をみなぎらせる。

  一関学院メンバー(敬称略)

背番号 氏 名 学年 身長 出身中

 ④ 菅原 成美 3 160センチ 萩 荘

 ⑤ 鎌田 麻那 3 168センチ 一 関

 ⑥ 金野 天音 3 168センチ 北上南

 ⑦ ニアン・ンディ・クンバ
         3 190センチ アセニ

 ⑧ 大畠  澄 3 178センチ 増 田

 ⑨ 古久保優希菜3 175センチ 山 田

 ⑩ 吉田 茉衣 3 166センチ 前 沢

 ⑪ 荻荘 志帆 3 164センチ 桜 町

 ⑫ 鶴巻なつ香 3 157センチ 北 上

 ⑬ 工藤 七海 3 167センチ 北上南

 ⑭ 三田 瞳子 3 158センチ 登 米

 ⑮ 坂本 佳那 1 167センチ 雫 石

 ⑯ 野崎 夢乃 2 170センチ 紫波一

 ⑰ 山口 歩美 1 167センチ 向 洋

 ⑱ 水飼沙也佳 1 155センチ 中央台北

◆県予選の成績

 ◇1回戦

一関学院111(28-10 29-8 32-6 22-5)29盛岡南

 ◇2回戦

一関学院99(29-11 22-13 25-9 23-13)46水沢一

 ◇準々決勝

一関学院99(24-4 24-4 21-9 30-6)23高 田

 ◇準決勝

一関学院90(29-10 18-14 22-14 21-17)55一関修紅

 ◇決勝

一関学院90(22-14 23-12 26-11 19-6)43盛岡白百合

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