感性、想像力たたえる 高校生童話大賞 髙橋さん(北海道)ら表彰【花巻】
全国高校生童話大賞(実行委主催)の表彰式は24日、花巻市大通りのなはんプラザで行われた。作品「知恵の神さま」で金の星賞(大賞)に輝いた北海道・標茶3年の髙橋璃来さん(17)らに表彰状と記念品を贈り、優れた童話を生み出した若者の感性や想像力をたたえた。
花巻農高鹿踊(ししおどり)部の演舞で幕を開けた式には、受賞者や来賓、市民ら約100人が出席。実行委の岡田秀二富士大学長が、「近年は応募数が増加傾向で、わが国は童話作品が持っている力を必要としているようにも思う。この賞が持つ意味、使命感を改めて感じている」とあいさつ。同賞選考委員で本県出身の小説家・石野晶さんが講評した。
表彰では、最高賞の髙橋さんと銀の星賞(優秀賞)の肥沼由里子さん(埼玉・浦和第一女子2年)、加藤言美さん(東京・香蘭女学校高等科1年)、小山夏子さん(神奈川・カリタス女子2年)に表彰状などを贈呈。上田東一市長が4人の作品に触れつつお祝いの言葉を述べ、花巻北高放送部員が「知恵の神さま」を朗読した。
大賞の髙橋さんは、公募文学賞への応募わずか2回目での最高賞受賞。「(受賞の知らせを受け)最初は信じられない思いだった。ミステリーをよく読むので今後は挑戦してみたい」と喜びを語り、さらなる創作活動の充実を期していた。
同賞は詩人で童話作家の宮沢賢治にちなみ、2001年から実施されている。17回目の今回は全国201校から1041編の作品が寄せられ、金の星賞、銀の星賞のほか、7作品が銅賞(佳作)を受賞した。