一関・平泉

跳べ!平昌へ スノボ新星、岩渕麗楽さん 五輪切符獲得に意欲【一関】

岩手日日新聞社東台センターを訪問した岩渕さん。W杯を振り返り、2018年の平昌五輪に向けての意気込みを語った

 10日に米コロラド州コッパーマウンテンで行われたスノーボードのワールドカップ(W杯)・女子ビッグエアで初優勝した一関学院高校1年で、一関市東山町の岩渕麗楽さん(16、キララクエスト)が29日、同市東台の岩手日日新聞社東台センターを訪問。一関が生んだスノーボード界の期待の新星が、初めて制したW杯を振り返るとともに、2018年の平昌五輪出場に向けて意気込みを語った。

 W杯決勝では、最後まで攻める姿勢を貫き通した。2回目で1位に躍り出ると、「(W杯で)試してみたい」と最後のジャンプで大技の3回転に成功。合計169・25点で2位と9点差をつけて頂点に立った。

 2日にドイツで行われたW杯ビッグエアでは「駄目過ぎた」とまさかの予選落ちだったが、「(米国に)落ち込んだ気持ちを持ち込まなかった。(コッパーマウンテンの)スキー場のジャンプ台の形も自分に合っていた」とわずかな期間で気持ちを切り替えた。3回転を決めた直後、「歓声がめちゃくちゃ聞こえた。うれしくて変なリアクションをしちゃいました」と大舞台での滑走を振り返った。

 今年に日本プロツアーランキングで1位を獲得し、9月にニュージーランドで行われたW杯スロープスタイルで4位に入った。縦2回転、横3回の最高難易度の大技「バックサイドダブルコーク1080」を5月に習得するなど、その成長はとどまることを知らない。

 数々の輝かしい功績を残してきたが、目線は常に前を向いている。W杯後も優勝の余韻に浸ることはほとんどなく、「次に開かれる大会のことを考えていた」という。

 来年1月に米国のスノーマスで行われるW杯スロープスタイルを控える。同大会で決勝に進出すれば国際スキー連盟(FIS)の世界ランク順位が30位内となり、五輪出場が一気に現実味を帯びる。

 14年ソチ五輪でスロープスタイルが採用されてから夢をはせてきたオリンピック。岩渕さんは平昌に向けて「出たいという気持ちが強くなっている。出場して金メダルを取りたい」と語り、さらなる高みを求めて跳び続けることを誓う。

一問一答

 スノーボードのワールドカップ(W杯)・女子ビッグエアで初優勝し、平昌五輪出場を目指す岩渕麗楽さんの一問一答は次の通り。

 -W杯決勝に臨んだ時の気持ちは。

 決勝に上がれたからには優勝を目指してやっていた。この大会は調子が良かったし、楽しめていた。1、2本目まで自分がやりたいように進められて、(最後に3回転技が決まった時は)すごくうれしかった。

 -優勝後に心境、周囲の変化はあったか。

 優勝はうれしかったけど、終わったら意外とあっさりしてた。友達も普通に接してくれて、結果が出たから変わったという実感はない。

 -スノーボード選手として自分の長所は。

 周りを気にしないで自分のペースでできること。その分、一生懸命になり過ぎて周りが見えなくなって失敗することもある。

 -2017年はどんな年だったか。

 自分のやりたいことがちゃんとできたと思う。最後もいい結果が出せて、1年の良い締めくくりができた。

 -平昌五輪出場に向けて。

 五輪出場は、自分のスノーボード人生の中で一つの大きな目標。平昌で金メダルを取るという気持ちで普段から練習している。けど(18年1月のW杯で)成績を出せないと出られないので、今はその大会で結果を出すことに集中する。練習から自信につながる滑りをしていきたい。

momottoメモ

【momotto限定】
岩手日日を訪問した岩渕選手へのインタビュー動画を公開。
岩渕麗楽選手が岩手日日訪問 五輪への決意語る(ナンダリカンダリ)

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