一関・平泉

多様な思い残して 県人の活躍、新年に希望

夕日に照らされた一関市街地。雪に覆われる中、年越しを迎える=30日午後3時39分、一関市字釣山

 さまざまな出来事があった2017年も、31日限りとなった。今年の漢字に「北」が選ばれたように、相次ぐミサイル発射、核実験の強行などで北朝鮮問題が今まで以上にクローズアップされた。1月に就任したトランプ米大統領は北朝鮮に対して強硬な姿勢を示し、米国内でもイスラム圏からの入国禁止や国境の壁建設などの政策に対して批判が噴出するなど、国際的には不安定な状況が続いた。

 国内では、天皇陛下が退位される日を19年4月30日とし、皇太子さまが翌5月1日に新天皇に即位することが決まった。これにより平成は31年までとなり、時代の転換期が近づいている。

 秋には北朝鮮問題への対応などを争点に、安倍晋三首相が衆院を解散した。総選挙では、民進党が分裂して野党の共闘体制が整わなかったことも追い風に、安倍政権が憲法改正の国会発議に必要な3分の2の議席を維持した。ただ、「森友・加計問題」の決着はついておらず、今後も野党の追及が続く。

 本県にとっては岩手国体で沸いた16年に続き、スポーツに注目が集まった年とも言える。プロ野球では大谷翔平投手(日本ハム)がポスティングシステムで米大リーグ・エンゼルスへの入団が決定。菊池雄星投手(西武)は最多勝、最優秀防御率の2冠を獲得し、銀次内野手(楽天)と共にベストナインに選出された。甲子園では盛岡大附が春夏連続で8強入りし、年末の全国高校駅伝では一関学院が5位に入賞するなど、高校生の活躍も目立った。

 冬のスポーツでもスノーボード・ビッグエアで岩渕麗楽(一関学院高)、スキージャンプで小林潤志郎(雪印メグミルク)両選手が、ワールドカップ(W杯)でともに初優勝を飾り、来年の平昌五輪での活躍に期待が高まる。

 来年はどんな年になるだろうか、と思いを巡らす人たちも多いことだろう。年末に見舞われた大雪が街を覆う中、静かに新年を迎えようとしている。

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