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岩手日日文化賞 2人2団体決定 学生賞1人 来月26日に贈呈式

 各分野で優れた功績を挙げている個人・団体をたたえる岩手日日新聞社の第35回岩手日日文化賞に2人、2団体が決まった。学生賞は1人が受賞する。贈呈式は2月26日午後2時から一関市山目のベリーノホテル一関で行われる。

【10、11面に関連】

 文化賞を受賞するのは、芸術・文化部門が菊地勝一さん(90)=奥州市江刺区=、産業・伝統工芸部門が青木一則さん(55)=花巻市東和町=、地域振興部門が一関市萩荘の萩荘野焼(のやき)まつり実行委員会(千葉貞悦会長)と同市川崎町のNPO法人北上川サポート協会(吉田達男理事長)。学生賞は同市東山町の一関学院高1年岩渕麗楽さん(16)。

 菊地さんは、民謡・舞踊団体「菊勝会」の会主で、1975年から歌や踊りの施設訪問公演を始めた。2002年1月からの15年間で訪問公演1700回を達成。餅田史跡保存会長として奥州藤原氏の祖・経清の顕彰活動にも取り組む。

 青木さんは、400年以上の伝統を誇る成島和紙の継承者。1982年に職人の道に進み、86年から成島和紙工芸館で伝統技法の継承に励んでいる。2016年の希望郷いわて国体・希望郷いわて大会で天皇杯の表彰状にも用いられた。

 萩荘野焼まつり実行委は、1978年9月から地元の尾花が森キャンプ場を主会場にまつりを開催し、2017年に40回目を迎えた。ユニークな関連イベントも多数企画し、地域活性化と住民の郷土愛を深めるイベントとして定着している。

 北上川サポート協会は、北上川流域交流Eボート大会などを手掛けていた地元ボランティアを中心に設立した。大会運営をはじめ、環境保全や水辺創造、自然学習、人材育成など幅広い事業を展開し、地域活性化の一翼を担っている。

 岩渕さんは、4歳からスノーボードを始め、中学1年でプロデビュー。17年3月に行われた全日本選手権スロープスタイル競技で初優勝を飾った。世界ジュニア選手権では2種目で銀メダルを獲得。平昌五輪への出場が期待されている。

 贈呈式では、一関市出身で東京都在住の元編集者島地勝彦さんが「わが青春の都一関(仮題)」と題して記念講演する。

 岩手日日文化賞は、岩手県南、宮城県北地域の各分野で活躍する個人・団体が対象。創設した1983年度から前回までに学生賞を含めて81人、85団体が受賞している。

momottoメモ

岩手日日文化賞 受賞者の紹介 
芸術・文化

菊地勝一さん(90)、奥州市
民謡舞踊団体「菊勝会」会主 慰問公演1700回

産業・伝統工芸

青木一則さん(55)、花巻市
伝統の成島和紙 唯一の継承者

地域振興

萩荘野焼まつり実行委員会、一関市
明るい炎照らし続け40年

NPO法人北上川サポート協会、一関市
川の楽しさ、魅力を発信

学生賞

岩渕麗楽さん(16)、一関市
一関学院高1年 スノボW杯初優勝

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