奥州・金ケ崎

「奥州警察署」4月発足 水沢、江刺両署統合 県警、30年ぶり大規模再編

4月1日から江刺署を統合し「奥州署」となる水沢署庁舎

 県警は、4月1日に水沢署と江刺署を統合して新たに「奥州警察署」を水沢署庁舎に発足させる。統合後の新署の署員数は130人程度を見込んでおり、盛岡東、盛岡西両署に次いで県内3番目の規模となる見込み。県南地方の治安維持拠点として警察活動の充実が期待される。

 2015年に決定した警察署の再編整備計画を踏まえたもので、統合によって県内警察署は現在の17署体制から16署体制に変わる。警察署の大規模再編は、1986年11月に盛岡署が盛岡東、盛岡西両署に分割されて以来、約30年ぶりとなる。

 計画によると、水沢、江刺両署は距離が近く住民の生活圏や経済圏がほぼ同じであることから、統合によって小規模署の課題を克服し、スケールメリットを生かした警察活動の展開を目指す。

 統合後の管轄区域は奥州市と金ケ崎町。江刺署管内にある7駐在所と、水沢署管内の4交番、10駐在所は統合せず存続させる方針で、江刺署庁舎に設置するは幹部交番を含め統合署は5交番、17駐在所の体制となる。

 統合によって、交番・駐在所の勤務員が容疑者の護送や看守、捜査などに当たる機会が減ることで、パトロールの強化などにより地域に密着した活動に従事することが可能となる。幹部交番には受け持ちの地域警察官に加えて、専門のパトカー係を配置し、パトロール体制を強化。新たな幹部交番の所長は、統合署地域課長の指示を受け、江刺区内駐在所の指揮監督に当たることになる。

 幹部交番と同じ江刺署庁舎には交通機動隊と機動捜査隊の県南分駐隊を同時期に設置。県内初の機動警察センター化を図り、治安拠点として警察力の強化につなげる。

 県警警務課の前川剛次長は「統合によって県南地域における警察機能の強化を図り、県警全体として県民の安全・安心を守る活動を推進したい」としている。

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