花巻

新春祝い勇壮 岳神楽舞い初め【花巻】

「岩戸開きの舞」などが繰り広げられた岳神楽の舞い初め

 花巻市大迫町に伝えられ、早池峰神楽として国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されている岳神楽の舞い初めは3日、同町内川目の早池峰神社参集殿で行われ、新年の安寧を願う勇壮な舞が繰り広げられた。

 「鶏舞」で始まり、新春を祝う「松迎え」「三番叟(さんばそう)」「八幡舞」「山の神」「岩戸開きの舞」などを披露。弟子神楽の石鳩岡神楽による演目も交え、「権現舞」で締めくくった。

 会場には帰省客や地域住民ら約150人が来場し、太鼓やかねに合わせた力強く躍動的な舞を堪能。初めて鑑賞したという青森市の三浦徹さん(69)、真由美さん(63)夫妻は「動きが激しくて迫力、活気がある。若い人が多いが、ベテランの方々がしっかり支えながら引き継いでいるのも感じられ、素晴らしい」と感激していた。

 岳神楽保存会の小国朋身会長は「世界平和、皆さんの健康など今年1年が良い年であるように願いを込めた。1、2月は沿岸地域の芸能祭に出演する予定もあり、神楽で震災復興を応援できれば」と話していた。

 早池峰神楽は同町の岳、大償の両神楽の総称で、500年以上の伝統を持つとされ、1976年に国の重要無形民俗文化財第1号に指定された。大償神楽の舞い初めは2日に同町内川目の神楽の館で行われた。

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