北上・西和賀

文化財“触れて” 3次元設計技術で複製 鉄鐘など3点、市立博物館に寄贈【北上】

3次元設計技術を駆使して複製された鉄鐘のたたき初めをする髙橋市長

 北上市立花の市立博物館に5日、展示品3点を基に作製された「触れる文化財」が寄贈された。市内の企業や団体などが3次元設計技術を駆使し、同市の国見山廃寺跡に関連が深い9~11世紀の遺物を複製したもので、実物と並べて展示される。

 複製されたのは、市指定文化財の鉄鐘と、ともに国指定重要文化財の龍頭と錫杖頭(しゃくじょうとう)。昨年11月に開かれたイベント「北上ハックブツソン2017」で、いわてデジタルエンジニア育成センター(黒瀬左千夫センター長)が採取した実物の三次元データを基に、岩手製鉄(同市和賀町藤根、佐藤満義代表取締役社長)が鉄鐘、同センターが龍頭と錫杖頭を原寸大で作製した。鉄鐘の架台は県建築士会北上支部(千田敏夫支部長)が用意した。

 鉄鐘は同市更木の大竹廃寺跡から出土。仏事などの際に僧を集めるため鳴らしたとみられる。複製品は鉄製で、文献を参考に製鉄方法など現代との違いを推測して仕上げた。

 龍頭と錫杖頭は同市稲瀬町の極楽寺に伝わるもので、複製品は3Dプリンターによる樹脂製。特に同館の代表的展示物である龍頭には下げ旗をつるすなど、本来の使用方法を分かりやすく紹介できるように仕上げた。

 寄贈式で佐藤社長は「各自の得意分野を生かして何とか形にできた。祖先の文化に親しむとともに、触れる文化財を子供たちの世代に提供できてうれしい」とあいさつした。

 鉄鐘のたたき初めをした髙橋敏彦市長は「1000年前に鳴り響いた鐘の音を想像するだけで豊かな気持ちになれる。実物大の触れる文化財が加わって、国見山を中心に紹介し市民の誇りを育てる博物館の重みも増す」と語っていた。

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