小林潤、小林陵五輪へ ジャンプ男子
【ビショフスホーフェン(オーストリア)時事】ノルディックスキーのジャンプ男子で45歳の葛西紀明(土屋ホーム)が、2月の平昌冬季五輪代表に選出されることが6日、確実となった。出場すれば冬季五輪史上最多の8度目となる。葛西は「選ばれたらすごくうれしい。しっかり調子を上げていきたい」と話した。
葛西は1992年アルベールビル五輪に初出場し、7大会連続出場となった前回の2014年ソチ五輪では個人ラージヒルで銀メダルを獲得し、団体の銅メダルにも貢献した。日本選手の五輪出場回数ではスピードスケートで冬4度、自転車で夏3度の計7度出た橋本聖子と並んでいる。
ジャンプ男子の代表枠は5で、葛西はワールドカップ(W杯)の成績で全日本スキー連盟(SAJ)が定めた選考基準を満たしている。小林潤志郎(盛岡中央高-東海大-雪印メグミルク)、伊東大貴(雪印メグミルク)、竹内択(北野建設)、小林陵侑(盛岡中央高-土屋ホーム)も選ばれる見通し。SAJは女子とともに11日に代表メンバーを発表する。
【ビショフスホーフェン(オーストリア)時事】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子は6日、オーストリアのビショフスホーフェンで伝統のジャンプ週間最終第4戦を兼ねた個人第11戦(HS140メートル、K点125メートル)が行われ、小林潤志郎(雪印メグミルク)は126・5メートルと134・5メートルを飛び、255・4点で7位だった。小林陵侑(土屋ホーム)は20位。
カミル・ストッフ(ポーランド)が132・5メートル、137メートルの275・6点で4連勝し、W杯通算26勝目を挙げた。ジャンプ週間の4戦全勝は2001~02年のスベン・ハンナバルト(ドイツ)以来で、史上2人目となった。総合はストッフが2連覇し、小林潤は4位。
小林潤、小林陵以外の日本勢は1対1で対戦する1回目で敗れ、竹内択は35位、作山憲斗(ともに北野建設)は43位、葛西紀明(土屋ホーム)は48位だった。
普段はクールな小林潤でも、ジャンプ週間総合3位以内が懸かった一戦は胸が躍った。「すごくはらはらしながら、楽しく飛べた」。2回目にこん身の134・5メートルを飛ぶと、派手にガッツポーズ。7位にとどまったものの、表情からは充実感が伝わった。
通常よりも長い助走路に戸惑って31位だった予選から、爪先寄りだった重心を中央付近に修正し、大ジャンプにつなげた。悔やまれるのは126・5メートルにとどまった1回目。「(こつを)つかむまでに時間がかかってしまった」と反省した。
ジャンプ週間の総合順位は一つ落とし、3位とわずか0・2点差の4位。1998~99年で2位の葛西紀明(土屋ホーム)、3位の宮平秀治(現日本男子コーチ)以来、日本勢19季ぶりとなる表彰台にはわずかに届かなかった。
今季は開幕戦でW杯初勝利を挙げ、出場した全試合でトップ10入り。出場が確実な平昌五輪ではメダル争いが期待され、「気を引き締めてやっていきたい」と決意新たに話した。
課題は集中
小林陵侑 1回目は踏み切るタイミングが遅れ、2回目も変な感じだった。課題は集中すること。
歯がゆい
竹内択 (助走姿勢で)ポイントを押さえないといけないのに、なかなかできないのが歯がゆい。
助走姿勢で悩んだ
葛西紀明 助走姿勢で悩んでしまった。スピードが出て、いい位置で乗れていれば。そこだけだと思う。
いい経験
作山憲斗 最後に楽しく飛べたのはよかった。もっと頑張ろうと思えるのでいい経験になった。