世界遺産の魅力紹介 盛岡駅でパネル巡回展【岩手】
県は、JR盛岡駅講内で「いわて“世界遺産”パネル巡回展」を開催している。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録された平泉町の「平泉の文化遺産」や釜石市の橋野鉄鉱山を含む「明治日本の産業革命遺産」について、写真パネルで分かりやすく解説。県内の世界遺産の価値と魅力を広く発信し、観光誘致につなげる。2月4日まで。
本県が有する世界遺産の普及啓発を図ろうと、県文化振興課が初めて開催。同駅南北通路の約25メートルの区間に、パネル計34枚を展示している。
「平泉の文化遺産」の建築・庭園および考古学的遺跡群については、「奥州藤原氏が4代にわたって蓄積した莫大な財力を背景に、現世における仏国土(浄土)の表現を目的に創造された他に類例を見ない顕著な事例」と価値を説明。同町の中尊寺の経蔵別当領だった骨寺村荘園遺跡(一関市)など、関連する5史跡も取り上げ、同遺産の拡張登録に向けた県内の機運醸成を図っている。
世界遺産の登録を目指す「北海道・北東北の縄文遺跡群」も紹介。一戸町の御所野遺跡を中心に、本県、北海道、青森、秋田の4道県17史跡で構成される同遺跡群の特徴を伝えている。
同展は年度をまたぎ、県内各地で開催する予定。同課の佐藤嘉広主幹兼世界遺産担当課長は「展示をきっかけに世界遺産を知ってもらうとともに、現地にも足を運んで魅力を感じてほしい」としている。