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岩手の「幸福」とは 次期総合計画 策定向けフォーラム

次期総合計画の策定に向けた県民フォーラムのパネルディスカッション

 県が主催する次期総合計画の策定に向けた県民フォーラムは28日、盛岡市内で開かれ、「幸福」をキーワードにした計画策定の方向性なども含め、パネルディスカッションなどを通して岩手の幸福について意見を交わした。

 県は、現行の総合計画「いわて県民計画」(2009~18年度)に続く、19年度から10年間の次期総合計画の策定を進めている。計画の方向性として「幸福」をキーワードに、仕事や子育て、コミュニティーなど、人々が幸福と感じる要素を踏まえて、本県の将来像を描いていく。

 同フォーラムには約100人が参加。京都大こころの未来研究センター教授の広井良典氏が「幸せはローカルから―幸福度指標をめぐる課題と展望」と題して基調講演。続いて、「これからの岩手、岩手の幸福」をテーマにしたパネルディスカッションも行われた。

 パネリストでパイロットフィッシュ代表取締役の五日市知香氏は「自助努力は必要だが、夢や希望を持てなくなると郷土を捨てるのではないか。夢を育て、希望を持てる郷土であってほしい。それを行政が後押ししてくれる体制が取れればいい」と指摘した。

 NPO法人きらりんきっず代表理事の伊藤昌子氏は「陸前高田市で被災し家をなくした。全国や世界の皆さんとの出会いがあったからここまでこられた。孤立が進むと不幸になっていくので、人とのつながりが保てる環境が大切」と主張した。

 パネリストとして参加した達増拓也知事は「自由な自己実現が幸福なのではないか。一人ひとりが幸福を高めることができる社会づくりには、戦略性が必要になっている。一人ひとりの自己実現可能にするためにも、社会基盤や経済産業の面も含めた話し合いや検討が必要」と述べた。

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