花巻

金銀「豊作」期待 たろし滝4・55メートル計測【花巻】

2年ぶりに見事な氷柱ができたたろし滝。胴回り4・55メートルとなり作柄は「豊作」と発表された

 花巻市石鳥谷町大瀬川の「たろし滝」で11日、氷柱の測定会が開かれた。コメの作柄を占う恒例行事で、2年ぶりに見事な氷柱ができ、胴回り4・55メートルを計測。この結果、2018年のご託宣は「豊作」となった。

 地元の大瀬川たろし滝測定保存会(板垣寛会長)が1975年から続けているもので、冬の風物詩として定着。2000年からは「建国記念の日」を測定日に設定し、長年積み重ねた記録は貴重な気象データとしても注目されている。

 44回目を数えた同日は県内外から約80人が集まり、どっしりとした存在感のある氷柱を見守った。神楽奉納に続いて保存会メンバーが氷柱にメジャーを回し、その結果を発表した。

 今冬は冷え込みが厳しく、関係者の期待が集まった。保存会によると、氷柱は3度の崩落で土台がしっかりとできたため、見事に上から下までつながったという。

 恒例の板垣会長による豊作祈願川柳は「冷え込みに 耐えてにっこり ワンダフル」と詠み、2年ぶりの氷柱出現と戌(いぬ)年の飛躍を掛け合せた。達増拓也知事の川柳「岩手から 米も五輪も 金と銀」も紹介され、平昌五輪での県勢選手の活躍と県オリジナル水稲品種「金色(こんじき)の風」「銀河のしずく」の普及に願いを込めた内容に来場者から大きな拍手が送られた。

 たろし滝は同町中心部から西方約10キロに位置。森から葛丸川に注ぐ沢の中腹にある高さ約13メートルの滝が凍ってできる。これまでの最高は作況指数111(北上川下流)を記録した1978年の8・0メートル。今年の4・55メートルと同じ太さは過去にないが、最も近い4・4メートルだった94年は作況指数110を記録している。

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