北上・西和賀

南極の氷から太古の音 江釣子小 元観測隊員が特別授業【北上】

南極の氷を手に取って見学する江釣子小の児童

 北上市上江釣子の江釣子小学校(髙橋憲一校長、児童677人)で13日、南極地域観測隊員による授業「南極クラス」が開かれた。ミサワホーム総合研究所の井熊英治南極研究プロジェクト主幹研究員が、南極での仕事や環境などを児童に楽しく紹介した。

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 学校生活協同組合などが主催する教育支援プログラム。講師の井熊さんは第47、50、52、53次の同隊で基地施設の建築に従事した。同日は5、6年生234人を前に、南極の環境や動物、各分野の専門家が集まる同隊の業務や暮らしを説明した。

 氷点下40度以下で活動できる防寒服や風速60メートルの風雪で削られた南極の石、氷山から採取された氷を持参。氷の中の無数の気泡は2万年前の空気といい、児童は解ける音やにおいを確かめ南極に思いをはせた。

 井熊さんは「南極では一人では何もできず、けんかもできない。参加人数も限られるため、専門以外の仕事でも協力する」と勤務の実情を披露。

 宇宙飛行士候補とも一緒に働いたと語り、「勉強は夢の可能性の枠を広げるためにするもの。何にでも挑戦してほしい」と呼び掛けた。

 高橋椋君(6年)は「南極の氷はとても古く歴史を感じる物。体験できて良かった」と話していた。

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