北上・西和賀

共通台本で演出力競う 高校演劇アワード 25日の本番に向け稽古【西和賀】

25日のいわて銀河ホール高校演劇アワード2018を前に、稽古に励む西和賀高校の生徒たち

 高校演劇のコンテスト「いわて銀河ホール高校演劇アワード2018」(ギンガク実行委員会主催)は、25日に西和賀町上野々の町文化創造館銀河ホールで開かれる。県内外の5校が共通の台本で演出力を競い合う。このうち地元県立西和賀高校は、今大会のために集まった特設演劇部のメンバーが、せりふや演技に対するアイデアを出し合いながら稽古に打ち込んでいる。

 今回の台本は、劇作家の山本卓卓(すぐる)さん(範宙遊泳主宰)が書き下ろした「N島アカリは大丈夫」。インターネット交流サイト(SNS)を使った高校生のいじめがテーマのシナリオを5校が独自の演出で上演する。

 本番が迫り、各校の演劇部がそれぞれ稽古を励む中、演劇部がない西和賀高校は、今大会のために2、3年生の有志8人で特設演劇部を結成。地元校として、来場者に素晴らしいステージを届けようと、部長の髙橋愛さん(3年)を中心に、「中途半端な動きは駄目」「せりふは、母音を特に強調して」などと互いに指摘し合いながら稽古に精を出している。

 主人公N島アカリと別の配役の一人二役を果たす近藤唯聖さん(2年)は「初めての本格的な演劇で、二役は演じ分けるのが難しくて大変だが、精いっぱい頑張りたい」と決意。髙橋さんは「持ち前のチームワークの良さを生かし、みんなで協力しながら自分たちらしい演劇に仕上げたい」と意欲を見せる。

 同アワードは、演劇に取り組む生徒にとって、全国高校総合文化祭演劇部門を兼ねた全国高校演劇大会以外に競い合う場が少ない中、達成感が得られる場を提供しようと企画。公募で同校のほか県内から盛岡市立高校、県立盛岡工業高校、大阪府の精華高校、府立桃谷高校の出場が決まった。

 23、24の両日に公開リハーサルが行われ、25日の本番では、5校の舞台を徳永京子さん(演劇ジャーナリスト)、光瀬指絵さん(俳優)、川口智子さん(演出家)が審査し、団体賞・個人賞など各賞が表彰される。

 開演は午前9時(8時30分開場)。入場料は一般1000円(高校生以下は無料で要予約)。問い合わせは同ホール内の実行委事務局=0197(82)3240=へ。

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