花巻

来館者10万人到達 早池峰と賢治の展示館 記念品贈り節目喜ぶ【花巻】

10万人目の来館者となり、浅沼館長(左端)らの祝福を受ける石黒さん(左から2人目)

 宮沢賢治と大迫のゆかりの品を紹介する花巻市大迫町の「早池峰と賢治」の展示館(浅沼利一郎館長)は20日、来館者が10万人に到達した。開館以来、11年目での大台突破となり、10万人目に記念品を贈って節目を喜び合った。

 幸運を射止めたのは埼玉県川口市の石黒美保子さん(70)。夫の勝さん(69)とともにクラブツーリズム(本社東京都)の企画したミステリーツアーに参加し、同日昼すぎに同館を訪れた。

 入り口では関係者らがくす玉開披で祝福し、地域産の梅のジュースとゼリーの詰め合わせ、ワイン、浅沼館長の著書などがプレゼントされた。

 19日に羽田空港をスタートした2泊3日のミステリーツアーは、参加者に行き先を知らせない企画だけに石黒さん夫妻の驚きもひとしお。美保子さんは「どこに行くかも分からず、来てみたら10万人目と聞いてびっくりした。『風の又三郎』『注文の多い料理店』などは知っている。雪が積もる周辺の山々もきれいで、緑の季節もまた美しいと思う」と話した。

 同館は、隣接する大迫交流活性化センターとともに2007年10月にオープン。童話「猫の事務所」のモデルとされる旧稗貫郡役所を復元した施設内には、大迫と賢治の関わりをテーマにした関連資料や図書などが展示されている。

 来館者は11年6月に5万人に到達。町内の行事などで訪れる観光客のほか、リピーターや団体客も増えているといい、浅沼館長は「作品を読み、原風景に興味を持って訪れる若い人たちが多い。空気を肌で感じてもらっている」と話していた。

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