北上・西和賀

雪の力でうまい納豆 デザインプロジェクト ツアー参加者が仕込み体験【西和賀】

雪納豆作りの作業を見学するユキノチカラツアーの参加者

 西和賀町の冬の伝統食「雪納豆」を作る体験は24日、同町内で行われた。町などが進める地方創生事業「デザインプロジェクト」によるツアーの一環で、参加者が雪深い地域ならではの郷土食の魅力に触れた。

 同プロジェクトを実施する町や日本デザイン振興会が、マイナスに捉えられがちな雪を魅力に変えて発信しようと、西和賀の風土や食文化の体験を盛り込んだ「ユキノチカラツアー」を旅行会社などとともに企画。首都圏を中心に20人が参加した。

 一行は沢内字両沢の味工房かたくり(中村キミイ代表)を訪れ、雪納豆の数少ない作り手の中村さん(72)から指導を受けた。

 参加者は、わらに朴(ほお)の葉を敷き詰め、煮込んだ大豆を入れて筒状に包む作業を体験。その後、筒状のわらをむしろに包み、1・8メートルほど掘られた雪の穴に投入するまでの工程を見学した。新潟県十日町市の伊達祐希さん(32)は「雪納豆作りが目当てだったので、目の前で見ることができて本当に良かった」と喜んでいた。

 ツアーは25日まで行われ、最終日は雪上散歩や郷土料理作りなどを体験する。同振興会の鈴木紗栄課長は「名所やイベントだけでなく、西和賀の日常の中にある魅力も感じてもらえれば」と願っていた。

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