北上・西和賀

表現、解釈に工夫 共通台本で5校競う 高校演劇アワード【西和賀】

いわて銀河ホール高校演劇アワード2018で熱演する西和賀の生徒

 高校生による演劇コンテスト「いわて銀河ホール高校演劇アワード2018」(ギンガク実行委主催)は25日、同町上野々の町文化創造館銀河ホールで開かれた。地元の県立西和賀をはじめ県内外5校が共通台本による演出力を競い合い、熱のこもったステージを繰り広げた。審査の結果、団体最高賞の最優秀演出賞は精華(大阪府)に輝いた。

 今回出場したのは、西和賀と精華のほか盛岡市立、県立盛岡工、大阪府立桃谷の5校。劇作家の山本卓卓さん(範宙遊泳主宰)が書き下ろした戯曲「N島アカリは大丈夫」を共通台本として行われた。

 インターネット交流サイト(SNS)の書き込みによっていじめを受けていた高校生のN島が、突然姿を見せなくなったことから、仲間が探し始めるという物語を熱演。いじめられるN島やいじめる同級生などの心理描写などをそれぞれが独自の解釈で上演した。

 盛岡工演劇部で部長を務める内藤竜君(2年)は「他校の役者の演技や感情移入などとても勉強になった。機会があればまた参加してみたい」と意義を実感。桃谷の井阪日向子さんは「各校がさまざまな表現や解釈で上演する中、稽古の成果を舞台上で全部出し切ることができた」と達成感をにじませた。

 審査員3人が▽台本を読みこなし、上演の意義を見いだしているか▽独自の発想や工夫による表現-など3点を基準に各賞を選出。リハーサル進行などで優れていたとしてテクニカルスタッフによるベストスタッフワーク賞も贈られた。

 最優秀演出賞を除く各賞は次の通り。(敬称略)

 ◇団体▽優秀演出賞=盛岡市立▽ベストスタッフワーク賞=盛岡市立

 ◇個人▽最優秀演技賞=温井茜(精華1年)▽優秀演技賞=金子翔(桃谷)▽審査員特別賞=渥美一稀、辻川慎太郎(以上精華2年)柳澤あゆみ、近藤唯聖(以上西和賀2年)高橋渚、菅原七海(以上同3年)

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