花巻

「田瀬の宝」 30年の鼓動 清流太鼓記念式典【花巻】

記念演奏会で元気いっぱいの音を響かせる「清流田瀬子ども太鼓」の児童

 清流田瀬太鼓結成30周年記念式典は25日、花巻市東和町の東和総合福祉センターで開かれた。結成当時の関係者や指導者、旧田瀬小学校長らが招かれ、式典後には記念演奏会を開催。地域の子供たちによって受け継がれている「田瀬の宝」の30年間を振り返り、さらなる活動の継続、充実を期した。

 式典には歴代関係者ら200人以上が出席。同記念事業実行委員会の菊池祐光委員長が、創設や育成に尽力した同町のシンセサイザー奏者・故星吉昭さんや山口太鼓の会(宮古市)の佐々木清会長(68)らに深い謝意を示しつつ「この日を新たな足掛かりとし、さらに努力を続けたい」とあいさつした。

 祝辞では佐々木会長が「星さんに『清君、田瀬で太鼓をやりたいんだ。曲は俺が書くから何とか指導してくれ』と頼まれ、田瀬小に指導に来た時のことを思い出す。地域の皆さんに感謝の気持ちを忘れず、これからも頑張ってください」と激励。結成当時に田瀬小校長を務めていた岩手町の橋本壽美男さん(84)が「(結成)当時の田瀬小には全校的に取り組む文化活動がなかった。創作郷土芸能として地域の協力によって発展してきたのは素晴らしいこと」などと祝福した。

 現在の清流田瀬子ども太鼓を代表し吉田萌乃佳さん(東和小6年)が「清流太鼓に参加してきたのは私の誇り。6年間やってきて良かった。40年、50年と受け継がれることを願っている」と決意表明。地域の宝の継承、さらなる飛躍に意欲を示した。

 式後の記念演奏会では、清流太鼓の面々が「祭ばやし」「揃(そろ)い打ち」を披露。子ども太鼓OBで組織する清流田瀬激流太鼓や師匠筋の山口太鼓の会も迫力ある演奏を繰り広げ、30年の節目に花を添えていた。

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