“偉大なる面影”胸に 斎藤實しのび墓前祭【奥州】
奥州市出身で「二・二六事件」の凶弾に倒れた斎藤實(1858~1936年)の墓前祭は26日、同市水沢区真城の大林寺墓地で営まれた。参列した約30人が墓前に線香を手向け、内閣総理大臣などを務めて国内の諸問題解決に力を注いだ先人に思いをはせた。
同日は斎藤實顕彰会(吉田英男会長)の会員や市関係者らが参列。女声合唱団「椿の会」のメンバーと、生誕150年記念の顕彰歌「偉大なる面影」を斉唱した。
吉田会長は「斎藤實は82年前のきょう、陸軍将校の一部の人たちによって命を奪われた」と事件の一端を紹介。斎藤が内閣総理大臣に就任した時の信条を記した処世観の一部を全員で唱和した。参列者は墓前に花束や線香を手向け、静かに手を合わせて偉大な先人の遺徳をしのんだ。