北上・西和賀

初の海外大会で頂点 台北マラソンハーフの部 新田さん「次はフル挑戦」【北上】

「台北マラソン」男子ハーフの部で初優勝した新田さん

 2017年末に台湾で開催された「台北マラソン2017」男子ハーフの部で、北上市上野町の新田慧さん(23)が初優勝を果たした。自身初の海外でのレースで出場者約1万3900人の頂点に立ち、「勝てるとは思わなかった。すごくうれしい」と喜び、今後は「フルマラソンに挑戦したい」と夢を膨らませている。

 新田さんは小学5年から長距離走を始めた。専大北上高校、専大北上福祉教育専門学校を経て、15年から特別養護老人ホーム敬愛園で介護士として働きながら、競技を続けている。

 ハーフマラソンには16年6月の金ケ崎マラソン大会で初挑戦し、39歳以下男子の部を大会新記録で制した。17年4月のイーハトーブ花巻ハーフマラソン大会ハーフの部男子18~30歳未満で優勝し、台北への切符をつかんだ。

 台北では、風雨で肌寒い悪条件の中「自分の力を出し切ることしか考えていなかった」。初めは台湾人に付いて行き、2キロ過ぎから高知県の選手と日本人同士のマッチレースに。15キロ余りを並走し、残り600メートルで一気に引き離して1時間8分18秒でゴールした。

 花巻ハーフマラソン大会後は、主にトラックや駅伝に出場し、「20キロはずっと走っていなかったので不安だった」という。「強化してきたスピードを生かす場と思いスパートした。台湾の方がゴールですごい盛り上げで出迎えてくれた」と、歓喜のゴールを回想する。

 日勤、夜勤、早番など変則勤務の合間を縫い、練習時間を確保。週に1度、所属する市陸上競技協会のメンバーと共に走るが、それ以外は同協会監督や先輩のアドバイスを参考に1人で練習する。

 「大会の前後は園長や職員が気を遣って、勤務も考慮してくれている。そのおかげで好成績を収めることができた。職場の方々、一緒に練習しサポートしてくれたチームメート、いろいろな方に感謝したい」と新田さん。

 高校時代の同級生には17年の箱根駅伝で「幻の区間賞」を出した照井明人選手(山形県南陽市・NDソフトウェア)もおり、「いい刺激になっている」と語る。「仕事を続けながらスピードを強化し、来年にはフルマラソンに挑戦したい」と次の目標を見据えている。

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