岩間さんの作品移設 さくらホールで除幕【北上】
大槌町出身で北上市ゆかりの美術家・岩間正男さん(1926~2013年)が制作したモニュメント「音」が、北上市技術交流センターから市文化交流センターさくらホールに移設された。2月27日は同ホールで除幕式が行われ、多くの来場者の鑑賞に期待を込めた。
岩間さんは北上をはじめ県内、千葉県流山市などにアトリエを構え彫刻や絵画などを制作。さくらホール駐車場入り口の石彫「水」のほか、北上市立博物館、市役所のレリーフなども手掛けた。
モニュメントは長短の円筒を組み合わせ高さ217センチ、111キロある。1986年の北上市技術交流センター新築時に玄関上部につり下げて展示されていたが、地震などで落下の恐れがあり近年は同センター内で保管していた。
市はモニュメントを再び多くの市民に見てもらおうと、きたかみDESIGNネットワーク(平野周代表幹事)の協力で同ホールに移設。同ネットワークが台座の形状や作品の配置を監修し、2階の和室前に設置した。
関係者が出席した除幕式で髙橋敏彦市長は、同ネットワークなど関係者の協力に謝意を示し「多くの皆さんにご覧になってもらえれば」とあいさつ。関係者と共に除幕した。
岩間さんと50年来の親交があり、今回の配置を考えた美術家で同ネットワーク幹事の佐藤清美さん(76)=同市本通り=は「仕事に厳しい人で、あらゆることに妥協しない人だった」と故人をしのび、「バランス良く、いろいろな角度から造形を楽しめるよう配置した。」と説明。平野代表幹事も「北上でも多くの方に(岩間さんの作品を)知ってほしい」と話した。