一関・平泉

知財検定3級合格 一関高専 過去最多20人、独学で

知的財産管理技能検定3級に合格した一関高専の学生ら

 一関市萩荘の一関工業高等専門学校(柴田尚志校長)の学生20人が、知的財産管理技能検定3級に合格した。同校の合格者としては、2013年度の14人を上回り、過去最多人数を更新。教授らは学生たちの高い学習意欲と努力をたたえている。

 知的財産教育協会が実施する同検定は、特許権や商標権、発明などの知財を管理、保護する知的財産管理技能士の育成を目的とした厚生労働省管轄の国家資格。1~3級があり、業務管理やコンテンツ、ブランドに関する専門的な能力を認定されると、知財技能士の資格が与えられる。

 近年、海外で模倣品被害に遭う日本企業が増加。知的財産管理への関心が高まっていることから、同校では知的財産についての学習に力を入れており、貝原巳樹雄教授が中心となって学生に受検を勧めている。

 17年度に行われた3回の試験で、合格したのは1~4年生18人と専攻科生2人。学生たちは各自で教材を購入し、独学で検定を突破した。1年生で唯一の合格者の畠山凌一君(未来創造工学科)は「学ぶ知識が実生活においても役立つことばかりで、勉強になった。2級も受けて合格したい」と新たな目標を見据えた。

 友人同士で受検した学生もおり、千葉奨君(物質化学工学科3年)は「4人で受けたが、みんな合格できてうれしい。覚えることが多かったが、友人と教え合った」と笑顔。佐々木翼君(同)は「検定資格は学生の努力の証し。自分の希望する職種に就職できるよう、これからも勉強したい」と話していた。

 貝原教授は「一人でなく、学生同士で励まし合って勉強したのが合格につながった。今回の結果が、他の学生にもいい影響を与えるはず」と期待していた。

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