一関・平泉

田んぼにごみ お断り 中里小児童ポスター使用 遊水地へ看板設置【一関】

中里小児童が描いたポスターを基にした看板を掲げ、田んぼにごみを捨てないよう訴える若手農業者たち。一関遊水地で10カ所に設置したほか、ごみ拾いも行った

 「宝の田んぼ よごさないで!」。農繁期に向け、田んぼへのごみのポイ捨てを防ごうと、一関市立中里小学校の児童が描いたポスターを活用して看板が製作された。23日に若手農業者団体が一関、平泉両市町の一関遊水地に設置。農業仲間や子供たちの思いがドライバーに伝わり、マナーが守られるよう期待した。

 看板が設置されたきっかけは、JAいわて平泉青年部中里支部が2017年度の中里小5年生に行った食育授業。児童は米作りについて種まきから田植え、稲刈り、脱穀までを体験しながら学ぶ中で、コメ農家に悩みを聞き、田んぼにごみが捨てられることを教わった。そのため、授業を1年間受けた感謝の気持ちも込め、ごみのポイ捨て防止ポスターを作製した。

 こうした児童の力作を現場で役立てようと、若手農業者で組織する一関研農同志会が一関遊水地への設置を計画した。美化活動に取り組む一関遊水地第1地区地域資源保全隊の協力で、ポスターを基に看板を製作した。

 看板は児童のポスターを基にした3種類2枚ずつの6枚と、同会がデザインした4枚の計10枚。若手農業者7人が一関遊水地の中里陸閘(りっこう)から平泉陸閘まで約5キロ区間に設置した。ごみ拾いも行ったところ、通行量の多い中里陸閘付近では田んぼ脇から空き缶やたばこの吸い殻のほか、使用済みおむつまで見つかった。

 同会の遠藤清行団長(42)は「田んぼにごみがあると、草刈り機に引っ掛かったりして農作業がうまくいかなくなる。子供たちが描いてくれたポスターの看板を立てた効果で、ごみがなくなってほしい」と願っていた。

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