北上・西和賀

現代俳句の先駆者 秋櫻子の魅力ひもとく 詩歌文学館特別企画展【北上】

水原秋櫻子の作品や数々の資料が並ぶ特別企画展
自筆資料や主宰誌250点

 日本現代詩歌文学館(篠弘館長)の特別企画展「水原秋櫻子展-現代俳句の出発」は、北上市本石町の同館で開かれている。秋櫻子(1892~1981年)自筆の作品や愛用品、写真などが展示され、現代俳句の世界を大きく切り開いた俳人の生涯と魅力を紹介している。6月10日まで。

 秋櫻子は大正末期から昭和初期にかけて山口誓子らと共に「ホトトギス」の4Sとして活躍し、高浜虚子の「客観写生」に異を唱えて脱退。主宰誌「馬醉木(あしび)」を率いた。俳句に叙情性豊かで西洋画風の明るい外光を取り入れ、新興俳句運動の先駆けとなり俳壇をリードした。

 秋櫻子没後30年以上が経過し、直接知る人も少なくなってきたことから、資料の散逸を防ごうと「馬醉木」を受け継ぐ関係者が同館へ図書、雑誌を含む資料を一括寄贈。同館所蔵資料と併せて企画展を開催した。

 秋櫻子が詠んだ俳句の数々をはじめ、書簡、原稿・ノート、びょうぶ、短冊などの自筆資料を出展。幼少から晩年までの写真、愛用した絵画などの美術品、雑誌を含む約250点が並ぶ。本県出身の俳人・山口青邨に宛てた書簡のほか親交のあった人々の写真や資料、馬醉木各号の表紙なども飾られている。

 初日の24日はオープニングセレモニーが行われ、髙橋敏彦市長や篠館長、馬醉木の関係者らがテープカット。俳人で理論物理学者の有馬朗人さんが秋櫻子と青邨の友情などをテーマに記念講演した。

 同日は多くの来館者が観賞し、秋櫻子の世界に浸っていた。秋櫻子の長男の妻康子さん(90)=東京都杉並区=は「公平で優しい人だった。おかげさまで立派に開催していただき、ありがたい」と目を細めていた。

 同館では「主観的、叙情的な俳句は当時非常に画期的だった。俳句だけにとどまらない秋櫻子の魅力を味わってもらえれば」と来場を呼び掛けている。

 入場料は一般300円(20人以上の団体250円)。学生以下無料。開館は午前9時~午後5時。26日は休館。問い合わせは同館=0197(65)1728=まで。

▲秋櫻子の主宰誌「馬醉木」の表紙も飾られている

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