一関・平泉

東北へ「演劇の風」 出身の俳優、スタッフ 思い乗せ熱演【一関】

東北ルーツプロジェクトの「星の祭に吹く風」一関公演で主要キャストとして好演した小松さん(中央)

 東北出身の俳優とスタッフら演劇関係者による東北ルーツプロジェクトの「星の祭に吹く風」公演が29日、一関市大手町の一関文化センターで開かれた。「星の祭―」は同プロジェクトと賛同する俳優・スタッフが、故郷に届けたいと東京で製作した作品。市内外から訪れた観客は、同市出身の小松彩夏さんら「東北」へのこだわりを持って舞台をつくり上げた出演者やスタッフに惜しみない拍手を贈っていた。

 「星の祭―」は、「風の又三郎」を題材にした「昭和組」と、バブル時代を背景にした「平成組」が、岩手を想定した架空の山里「深内(ふかない)」の学校を舞台に織り成すドラマ。「星祭」、「風のマント」と子供の頃一緒に遊んだ学校のざしきわらしも絡んでストーリーが進む。

 同日の公演では、小松さんをはじめ、大船渡市出身の横道毅さん、遠野市出身の一色彩世さんら本県出身者もカギを握る配役で出演。出演者は、生まれ育った東北の「風」を感じながら、自分たちが持ち込んだ演劇の風を届けようと熱演した。

 観客らは、東北出身者が東北を舞台につくり上げた演劇の世界に浸り、東北の良さや演劇の魅力を感じ、盛んな拍手で好演に応えていた。

 小松さんは「地元の一関文化センターでこの仲間と一緒に舞台に立ち、仕事ができるのがうれしい。また戻ってきてこの舞台に立てたらいいなと思う」と話していた。

 同プロジェクトは、東北を故郷に持つ俳優・スタッフによる舞台公演を東京で製作し、東京と東北でのツアー公演を実施しようと集まった。2016年3月に「想稿・銀河鉄道の夜」を製作し、参加メンバーを中心に同年秋に一般社団法人化、カンパニー化した。

 第2弾となる公演は、今月17日福島県郡山市で東北ツアーの幕を開け、31日に大船渡市でツアーを打ち上げる。4月4日から1週間の日程で、豊島区の東池袋あうるすぽっとで東京公演が行われる。

momottoメモ

東北ツアー最終盤「星の祭に吹く風」 主要キャストに聞く
 平成組「トシコ」役、小松さん 受け取ったもの 東京で
 ざしきわらし演じる広瀬さん 音楽通じ演劇の種まき

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