花巻

市街地再生事業を創出 花巻市、国のモデル指定 コンパクトシティ

18年度から地方再生コンパクトシティに向けた事業が展開される花巻市上町通り
遊休不動産と公共空間活用

 花巻市は、国土交通省と内閣府が連携して都市構造再構築に向けた施策を支援する「地方再生コンパクトシティモデル都市」に県内で唯一選ばれた。市内中心部の活力再生に向け、2018年度から3カ年にわたり、遊休不動産を活用したリノベーションによるまちづくりのハード・ソフト施策を国の支援を得ながら展開する。

 地方再生コンパクトシティは、17年12月に閣議決定された「まち・ひと・しごと創生総合戦略(改訂版)」の中で、地方都市のコンパクト化と拠点地域の形成を図るとともに、官民連携の推進や地域資源の活用による地域の稼ぐ力の向上の取り組みを3年間集中支援する。応募のあった77都市のうち、3月30日付で32市町が選定された。

 採択された花巻市の事業は「遊休不動産と公共空間の効果的な活用を推進するエリアリノベーション事業」。同市では16年6月に全国3番目に策定した市立地適正化計画に基づき、市街地再生のためのコンパクトシティプラスネットワークと、リノベーションのまちづくりを推進。同年から17年にかけて民間主体によるマルカン大食堂の再生プロジェクトが行われるなど、新しいまちづくりが生まれていることから、この動きを連鎖的に波及させながら事業創出を図る。

 同市は18年度に市街地でのにぎわい創出を目的に、エセナ跡地(吹張町)を市民の憩いの場となる広場整備を実施する。モデル都市の選定を受け、エセナ跡地広場を起点に、親水公園「大堰川プロムナード」やマルカンビルなどが並ぶ上町通り一帯について、空き店舗などの遊休不動産を活用したリノベーションのまちづくりによるエリア再生を目指す。

 具体的には18~20年度の3カ年で、官民連携による「エリアリノベーション検討会議」の設置、上町通り一帯の公共空間の高度利用を図るための「公民連携シンポジウム」の開催、「リノベーションまちづくり構想」の策定などに取り組む。

 市都市政策課は「国の財政支援を受けながらリノベーションに係る課題を地域が主体的、スピーディーに解決できる体制を構築していきたい」としている。

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