北上・西和賀

西部開発農産が理事長賞 そば優良生産表彰 技術と安全、高い評価【北上】

コンバインによるソバの収穫作業。生産技術の向上や食の安全、環境保全の取り組みを進め、全国蕎麦製粉協同組合理事長賞に輝いた
▲全国蕎麦製粉協同組合理事長賞に輝き、表彰状を手にする照井社長

 農業生産法人西部開発農産(北上市和賀町後藤、資本金2697万円、照井勝也代表取締役社長)は、一般社団法人日本蕎麦(そば)協会主催の2017年度全国そば優良生産表彰事業で、全国蕎麦製粉協同組合理事長賞に輝いた。生産技術の向上や食の安全、環境保全の取り組みが高く評価された。

 同事業は、国産ソバにおける生産技術向上と経営改善の面から創意工夫を行い、玄ソバの安定的な出荷販売、加工品販売などで付加価値の高い取り組みを推進するなど、他の模範となる生産農家、団体を表彰する制度。

 今回は農林水産大臣賞など七つの賞に全国の4人12団体が選ばれた。表彰式は3月22日に東京都千代田区の如水会館で行われ、照井社長(49)が表彰状を受け取った。

 同法人は1986年設立。2016年度は経営面積が891ヘクタールで主な品目は大豆286ヘクタール、飼料用作物162ヘクタール、ソバは水稲と並んで141ヘクタールを占め、作業受託面積を含めると900ヘクタール超に及ぶ。

 大規模機械化体系を確立させ、15年から倒伏耐性の高い品種「にじゆたか」を導入し、高い収量を安定的に確保。生産費は10アール当たり6675円で全国平均(同2万6335円)の約4分の1に抑えるなど低コスト化を実現した。

 ソバのほか、小麦、コメ、大豆で食の安全や環境保全に関する認証の「JGAP」「ASIAGAP」を17年に取得。野菜残渣(ざんさ)や牛ふんなどを堆肥化し、利用することによる無化学肥料・無農薬栽培に努めている。

 照井社長は「われわれの取り組みが高く評価されて非常に光栄。これも県や市など関係機関をはじめ多くの皆さんの支えがあればこそ。今後も生産性の向上や食の安全・安心に向けた取り組みを進めていく」と力を込めた。このほか、県内からは農事組合法人ゆいっこの里犬草(紫波町)が、全国農業協同組合中央会会長賞に輝いた。

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