花巻

待機児童解消へ弾み ポラン保育園開園式 県内初の公立小規模【花巻】

県内初の公立小規模保育事業所「はなまきポラン保育園」の開園を祝い、テープカットする関係者

 花巻市が県内初の公立小規模保育事業所として整備した「市立はなまきポラン保育園」の開園式は4日、同市西大通り2丁目の同園で行われた。保育施設の入所要件の緩和によって急増した同市の待機児童解消策として公立施設を新設。子供たちの健やかな成長と子育て世帯への支援を図っていく。

 ポラン保育園は、待機児童が多い花巻地域(旧花巻市)で、特に集中する花西地区での整備が必要となったため、同市西大通り地内の旧コンビニエンスストアを改修。JR花巻駅に近く、駐車場を転用できる利便性から選んだ。敷地面積1171・17平方メートルで、施設は鉄骨造り平屋建て、床面積170・72平方メートル。整備費は約2900万円。

 定員19人で、内訳は生後6カ月以降の0歳児、1歳児が各8人、2歳児が3人。同日時点で10人(0歳児2人、1歳児7人、2歳児1人)が通う。

 開園式には市、市議会、花西地区の関係者、入園児の保護者ら約60人が出席。上田東一市長は「県内で公立の小規模保育事業所を造ったのが初めてで、0歳児から2歳児までが健やかに育つよう願っている。花巻地域では保育施設の新設や増設などが計画されているので、待機児童が一日でも早く解消できるように努めたい」とあいさつ。小原雅道市議会議長が祝辞を寄せた。伊藤優子園長は「園舎内外の安全に気を配りながら運営に努めたい」とあいさつした。

 施設のガラス壁などには、宮沢賢治の創作童話「ポランの広場」をイメージしたかわいらしい動物の絵やパネルなどで装飾され、デザインは花巻南高校美術部が制作した。花巻中学校女子バレーボール部の生徒たちは園庭に飾る花をプランターで育てた。同日は両部の生徒代表に感謝状が贈られた。

 市内では4月に入ってポラン保育園のほか、個人運営の小規模保育事業所「ひよこ保育園」(定員19人で今年度は15人)が同市下似内地内に開園している。5月には社会福祉法人ちひろ会が運営する同事業所「ぎんどろ保育園」(定員19人)が同市石神町の市総合福祉センター内に開園する予定。4日現在の市内の同事業所は公私立合わせ4施設。

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