伝統の舞魅力堪能 「神楽の日」公演スタート【花巻】
花巻市大迫町の神楽3団体が月替わりで出演する2018年度の「神楽の日」が8日、同町大迫の大迫交流活性化センターで始まり、大償神楽保存会(阿部輝雄会長)が優雅な舞を繰り広げた。
「鳥舞」を皮切りに狂言「田植え」、信心深い老夫婦が薬師大明神のご利益で長寿を得る「年寿」、猿田彦命と瓊瓊杵命(ににぎのみこと)の使者との出会いを舞い納めた「天降り」など、締めくくりの「権現舞」まで8演目を披露し、約160人の来場者を魅了した。
同市太田の藤田裕康さん(81)は「若い方と年配の方の息が合っていて、素晴らしいの一言に尽きる。長時間見られるのが良い」と満足げ。主催する大迫神楽の日実行委員会の山影義一会長は「10年目の昨年度は多くの人たちに来てもらった。今年度もたくさんの方に堪能してもらいたい」と話していた。
08年にスタートした「神楽の日」は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産に登録される岳、大償の両神楽と、市指定無形民俗文化財の八木巻神楽の3団体による定期公演。8、12、1月を除き第2日曜日に開かれ、次回の5月13日は岳神楽が出演する。
入場券は前売り800円、当日1000円、小学生以下無料。11年度から売り上げ1枚につき50円を震災遺児支援の「いわての学び希望基金」に寄付している。
昨年度は10年目に合わせた記念公演を9月に開催。今年度も引き続き、出演3団体に合石神楽を加えた町内4団体が共演する特別記念公演を、9月15日に同町の大迫カントリープラザで開催することを計画している。