一関・平泉

桜めく時季 宅地の中に隆々と【一関】

宅地の真ん中にたっぷりと花を付ける霻霳神社の桜。ソメイヨシノから八重桜まで長く楽しめる

 一関市字北豊隆の住宅地の真ん中にたたずむ霻霳(ほうりょう)神社。社殿正面のソメイヨシノの古木をはじめ、十分に成長した桜が春にはたっぷりと花を咲かせ、近くに住む人々の目を楽しませる。

 1584(天正12)年に葛西氏家臣の二関兵庫が勧請した神社は、八雷神を祭り雨乞いをしたという。以前は水田のただ中にあったという社殿も今では住宅に囲まれ、近くを通る主要地方道からも見えないため、神社があることを知らない市民も増えている。

 主要地方道から住宅の間の路地を抜けると鳥居が見え、大きな桜が出迎える。境内にはソメイヨシノのほか、八重桜、山桜、白梅、レンギョウなどがあり、開花時期が少しずつずれて長く花が楽しめる。

 今年は先週末からソメイヨシノの花が開き始め、曇りながらも気温が上がった11日には一気に見頃となった。

 例年、春の一斉清掃後や同神社の例祭(20日)のあたりに花見を楽しむ人々が訪れるという。近くに住む人たちは「いつからあるのかはっきりは分からないが、随分と古いらしい。大きくて花付きも良く、ボリュームがある。桜の時期を毎年楽しみにしている」と、知る人ぞ知る地域の“名所”に誇りを感じている。

momottoメモ

【集中連載】桜めく時季

 県南地方で大切に守られ、地域のシンボルとなっている桜を見頃時期に合わせて紹介する「桜めく時季(とき)」。トップを飾るのは一関市の「霻霳神社の桜」。 

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