SL銀河運行開始 JR釜石線 花巻で出発式
JR釜石線花巻-釜石間を走る蒸気機関車「SL銀河」の運行が21日、始まった。5年目の2018年度は9月30日まで土日・祝日を中心に運行される。初日は花巻駅で出発式が行われ、詰め掛けた鉄道ファンらが一番列車を見送り、運行開始を祝った。
同駅1番ホームで行われた出発式では、春日流鍋倉鹿(しし)踊り保存会のメンバーが演舞を披露。高坂郁夫駅長が右手を高く挙げ、花巻市の公認キャラクター「フラワーロールちゃん」と共に出発の合図を告げると、SLが黒煙を吹き上げて力強く走り出した。
同日は終点の釜石駅までの主な停車駅でおもてなしイベントが繰り広げられた。
紫波町から子供2人と花巻駅を訪れた伊東勇哉さん(35)は「これまで何度も間近で見てきたが、迫力があって良い。今度は家族全員で乗車したい」と話し、小学3年生の勇人君は「汽笛の音がすごかった。格好いいのでまた見に来たい」と喜んでいた。
客車は4両編成(176席)で、宮沢賢治の世界観を表現した内装が乗客の人気を集めている。高坂駅長は「賢治の世界観を十分に堪能できるので、今年度も列車の旅を楽しんでいただきたい」と話した。
今年度は17年度より2本多い上下計53本を土日・祝日を中心に運行する予定。花巻-釜石間(90・2キロ)の所要時間は約4時間30分。
JR盛岡支社によると、初日は満席。他の運行日はいずれも空席があるという。