直筆の『虔十公園林』初公開 賢治記念館 特別展に合わせ来月6日まで【花巻】
宮沢賢治記念館特別展「賢治と樹木~童話『虔十公園林』パートⅡ」は、花巻市矢沢の同館で開かれている。特別展と大型連休に合わせ同作の賢治直筆原稿が初公開され、全国から訪れるファンの関心を集めている。同展は7月22日、直筆原稿公開は5月6日まで。
2017年10月から開催されたパートⅠに続く展示で、公園を舞台とする物語にちなんだ樹木標本や関連印刷物なども見ることができる。
来館者注目の直筆原稿は、用紙「丸善特製 二」セピア罫に青インクで記された全10枚。生前未発表の作品ながら清書稿とみられ、同インクでの手入れ跡がある。
良好な保存状態だけに、会場では一枚一枚の原稿にじっくりと見入る来館者も。同館の牛崎敏哉学芸員は「直筆原稿が(経年劣化などもなく)きれいなことに驚く人が多い。(文字を訂正するための)消し方も賢治さん独特の感じがあり、皆さんに本物を見ていただきたい」と話している。
午前8時半~午後5時。一般入館料350円。問い合わせは同館=0198(31)2319=まで。